世界一「急な通り」に認定 英ウェールズの住民、NZの名所から記録奪う

Ffordd Pen Llech, Harlech
Image caption 「世界一急な通り」は、ハーレクのスノードニア国立公園にある有名な城の近くにある

イギリス・ウェールズ地方の小さな町ハーレクの住民たちが、日ごろの苦労を忘れて歓喜に浸っている。町内の郵便局に通じる坂道がこのほど、「世界で最も急な通り」に認定されたのだ。

ギネス世界記録が認定する世界一急な坂道は、これまでニュージーランド南島で2番目に大きい街、ダニーデンにある「ボールドウィン・ストリート」だった。

この南半球の勾配35%(角度約19度)の通りは、「名所」として多くの観光客を引き寄せてきた。

薬局と郵便局に続く急坂

そうした状況に意義を唱えたのが、ウェールズ北部グウィネズ地方にある古城で有名なハーレクの住民だった。

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世界で一番急な坂 上る人たち住む人たち

ハーレクの丘にある坂道「フォース・ペン・スレック(Ffordd Pen Llech)」が極めて急なことは、住民なら誰もが、その脚で知っている。

住民のほとんどは丘のふもとに居住しているため、ふだんはこの急坂の通りを上らなくて済む。しかし、薬局と郵便局は丘の上にあり、いったんそれらの場所に用事ができると、急勾配との闘いから逃れられないのだ。

専門に測定してもらうと…

この通り沿いに暮らすグウィン・ヘドリーさんは、独自にこの通りの勾配を測定。その結果、イギリスでは最も急な坂道だとわかった。

ただ、測定方法がニュージーランドの「ボールドウィン・ストリート」とは違っていた。

Image copyright Hamish McNeilly/Stuff
Image caption ニュージーランドの「ボールドウィン・ストリート」は、世界で最も急な通りとして多くの観光客を集めていた

そこで今年1月、測定者を雇って勾配を調べてもらった。すると、「フォース・ペン・スレック」の勾配は37.45%で、「ボールドウィン・ストリート」よりも急なことが判明した。

ギネスの厳しい条件

しかし、問題が1つあった。「フォース・ペン・スレック」が、ギネスに「通り」として認められるかが不確実だったのだ。

ギネスでは、「通り」は一般の主要道路で全面的に舗装され、道沿いに建物があることが条件となる。

へドリーさんは、「ギネス世界記録は条件面でものすごく細かい。10の条件のうち9つは合致するか、上回る自信があったが、10個目の条件に引っかかってしまうことが心配だった」

危うかったのが、1842年以前から道路だったことを示す記録がなかったことだ。ただこれは、この通りが1000年以上にわたって存在していると考えられていることから、クリアすることができたという。

「急なものは急」

へドリーさんは、「とてもほっとしているし、すごくうれしい。ニュージーランドのみなさんには気の毒だが、急なものは急なんだ」

一方、記録を破られた側のニュージーランドでは、「世界的に注目されていたのに、憤慨している」といった声が上がっている。

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Image caption ボールドウィン・ストリート(Baldwin Street)は「世界一急な通り(World's Steepest Street)」の表記を変えなくてはならないかもしれない

ギネス世界記録のクレイグ・グレンデイ編集長は、住民たちの「強い意志」が実を結んだと評価する。

「ハーレクがこの記録を祝うとともに、新たな称号が与えられたのをきっかけに多くの人々がこの美しい町を訪れ、世界で最も急な通りを体験することを願っている」

今月20日には、「フォース・ペン・スレック」のそばで祝賀会が計画されている。

(英語記事 Welsh street confirmed as steepest in the world

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