イタリア、与党と最大野党が連立合意 コンテ首相続投へ

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Image caption 民主党のニコラ・ジンガレッティ党首は、「我々はイタリアを愛している。この試みをやってみる価値があると考えている」と述べた

連立政権の崩壊で首相が辞意を表明していたイタリアで、中道左派「民主党(PD)」とポピュリスト(大衆迎合主義者)政党「五つ星運動」が28日、新たな連立政権を樹立することで合意した。

セルジオ・マッタレッラ大統領は、連立協議の期限としていたこの日、両政党の党首と首都ローマで会談した。

大統領との会談後、PDのニコラ・ジンガレッティ党首は、「われわれは、この試みをやってみる価値があると考えている」と述べた。

コンテ首相の続投で合意

20日に辞表を提出していたジュゼッペ・コンテ首相について、両政党は、次期首相に推すことで合意した。

5つ星運動のルイジ・ディ・マイオ党首は27日、PDがコンテ氏の再任を快く受け入れたことを歓迎した。

大統領は29日午前にコンテ氏と会談する予定。新政権樹立への権限を与えるものとみられる。

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Image caption ジュゼッペ・コンテ氏は20日に首相を辞任した

「責任の回避はできない」

伝統的に激しいライバル関係にある両政党は、先週以降、五つ星運動と極右政党「同盟」の連立政権が崩壊したのを受け、緊迫した話し合いを続けてきた。

「このような困難な時期に、この試みに挑戦するための勇気を持つという、我々の責任を回避するわけにはいかない」と、ジンガレッティ氏は述べた。

連立政権は、次期総選挙が開かれる2023年まで続くこととなる。

どうやってここまでたどり着いたのか

PDと五つ星運動の両党首は、コンテ氏が先週、劇的なかたちで首相を辞任して以降、協議を続けてきた。

コンテ氏の辞任は、連立を組んでいた「同盟」を率いるマッテオ・サルヴィーニ副首相による、内閣不信任案の提出を受けてのもの。

20日の辞任演説で、コンテ氏は、サルヴィーニ氏は「無責任」だと述べ、猛烈に攻撃した。

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Image caption セルジオ・マッタレッラ大統領(左)は首都ローマで、「同盟」のマッテオ・サルヴィーニ党首(右)と面会した

「同盟」はこれまで、反体制派の「5つ星運動」と共に、14カ月にわたって実権を握ってきた。サルヴィーニ氏は、今後は仲間とは連携しないと述べ、事実上、連立を終了した。

サルヴィーニ氏と、「フォルツァ・イタリア」のシルヴィオ・ベルルスコーニ党首は、マッタレッラ大統領との会談後、総選挙の実施を求めた。

<解説>サルヴィーニ氏にとって大打撃――ジェイムズ・レイノルズ記者

今回の新たな連立政権樹立の合意は、サルヴィーニ氏にとって大幅な後退を意味するものだ。

14カ月にわたり、イタリア政界における有力者だったサルヴィーニ氏は、連立政権では満足せず、完全なる権力を欲した。

解散総選挙での勝利を思い描き、政権の危機をもたらしたものの、この賭けには致命的な欠点があった。自分を阻止するために敵対政党が連携するとは考えていなかったのだ。

「サルヴィーニを止めろ(Stop Salvini)」という共通の目的により、いまや5つ星運動とPDは新連立政権を樹立することとなる。

一方で、両政党が新政権を維持するには、1人の男に対する不信感だけでなく、さらなる共通点をもつ必要があるかもしれない。

(英語記事 Italy coalition agreed in blow to nationalists

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