【ラグビーW杯】 王者ニュージーランド、63得点でカナダに圧勝 3兄弟が全員トライ

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Image caption ニュージーランドのバレット3兄弟の最年長、FBボウデンは代表として34つ目となるトライを挙げた

ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は2日、1次リーグB組のニュージーランド(世界1位)対カナダ(同22位)の試合が大分スポーツ公園総合競技場であり、大会2連覇中の世界王者ニュージーランドが9トライを奪って63-0でカナダに圧勝し、今大会2勝目を挙げた。

ニュージーランドのSOリッチー・モウンガは、自動的にゴールの2点が与えられるペナルティートライを除く8トライのコンバージョンゴールすべてを成功。FBボウデン(28)、WTBジョーディー(22)、LOスコット(25)のバレット3兄弟がそろって先発し、全員がトライを記録した。

63点は今大会の最多得点。この日の勝利で、オールブラックス(ニュージーランド代表の愛称)は1次リーグB組の2位に浮上した。ボーナス点2を獲得している1位のイタリアとは勝ち点差1。

これでニュージーランドのW杯での連勝は16に伸びた。最後に敗れたのは2007年大会準々決勝フランス戦。また、1次リーグでの無敗記録も続いている。

圧倒的な破壊力

過去2大会の優勝チームと大会参加20チーム中世界ランクが2番目に低いチームとの対戦は、はなから実力差が明らかな組み合わせだったが、それにしても、ニュージーランドの攻撃はあまりに破壊的だった。

ニュージーランドは試合開始70秒で早くもボールを相手インゴールに持ち込んだ。カナダはなんとかグラウディングさせずに持ちこたえたが、ニュージーランドが最初の得点をとるのは時間の問題だった。直後にスクラムをゴールポスト真下に押し込み、ペナルティートライを奪った。

さらに、WTBジョーディー・バレット、CTBソニービル・ウィリアムズ、FBボーデン・バレットがトライを挙げた。

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Image caption ニュージーランドはこの試合、ボールを持って906メートル前進、一方のカナダは291メートルだった

後半もニュージーランドの攻撃がカナダの防御を切り裂く。開始直後のWTBリコ・イオアネを皮切りに、4分にLOスコット・バレット、6分にFLシャンノン・フリゼル、9分にはSHブラッド・ウェバーと最初の10分間で4トライ。16分にもウェバーがこの試合2つ目のトライを記録した。

オールブラックスはチーム全員に攻撃力があり、モウンガは攻撃を巧みに操る一方で正確なゴールキックでも貢献した。ボーデン・バレットはFBという新しいポジションで対戦相手に脅威を与え続けた。

カナダもゴール迫ったが

ニュージーランドが一方的に攻めた試合だったが、カナダも前半20分過ぎ、自陣深くで相手がこぼした球を捕ったSHゴードン・マクローリーからつないだSOピーター・ネルソンが、ニュージーランドゴール目前まで迫った。

しかし、ニュージーランドは防御でも質の高いプレーを発揮。カナダの連続攻撃をはねのけ、相手のモールも押さえ込んで、得点を許さなかった。

家族ハットトリック

この試合でバレット3兄弟は、ニュージーランド代表で初めて3人同時にW杯に先発する兄弟となった。

後半4分にスコット・バレットがトライして、兄弟3人全員がトライを挙げる「家族ハットトリック」を達成した。

前半、スコットがトライ確実の場面でボールを落とす場面があったが、これがなければ、もっと早く実現していたところだった。

また、ボーデン・バレットは終了間際にオールブラックスで10トライ目を挙げるチャンスがあったが、こちらも独走トライは確実と思われたところで、タックルを受けたわけでもないのになぜかボールをこぼしてしまった。

湿度高く落球

ニュージーランドは優勝争いの強力なライバルである南アフリカに1次リーグの初戦で勝っており、カナダ戦の際立った勝利で、W杯3連覇に向けて不気味なまでの勢いを保っている。

ニュージーランドのスティーブ・ハンセン監督は試合後、「私たちは後半最初の20分間の戦いを、80分間を通して続けられるようにしなければならない。それができるようになれば、(W杯優勝という目標は)決して遠いものではなくなる」と話した。

そして、「あの時間帯、チームは本当に一体となって、統制の効いた素晴らしいプレーをしていた」と評価した。

また、ハンセン監督は試合の環境にも触れ、「湿度が信じられないほど高く、非常に難しいコンディションの試合だった。ニュージーランドで見ていた人は『なんであんなにボールを落とすんだ』と思うだろうが、とてもとても厳しい状況だった」と振り返った。

ニュージーランドは6日にナミビア、12日にイタリアと対戦する。

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Image caption 交代出場したニュージーランドのアーディー・サヴェアは、W杯ではじめて保護ゴーグルを着用してプレーした選手となった

この試合で生まれた記録

  • ニュージーランドは大会記録のW杯の試合16連勝。また、1次リーグでは過去30試合負けなしで、勝率100%の記録を続けている。
  • カナダがW杯で無得点に終わるのは、1995年大会の南アフリカ戦(0-20)以来2度目。
  • W杯で60点差以上の試合は32試合目。このうち13試合はニュージーランドが勝利したもので、他のチームの2倍以上。続くのはイングランドとオーストラリアで、それぞれ5試合。
  • ウィリアムズとサム・ホワイトロックはW杯での連勝を16に伸ばし、ケビン・メアラム(ニュージーランド)の大会歴代個人連勝記録に並んだ。
  • イオアネは2016年11月の初出場からテストマッチ27試合で24トライを記録。この期間に18トライ以上した選手は他にいない。
  • モウンガは狙った8本のゴールキックすべてを成功。ワールドカップでこれを上回るオールブラックスの選手は、2003年大会のトンガ戦で12本すべてを決めたレオン・マクドナルドのみ。

この試合の最優秀選手:リッチー・モウンガ(ニュージーランド)

この試合の最優秀選手には、狙ったゴールキック8本すべてを決めたニュージーランドのSOリッチー・モウンガが選ばれた。

(英語記事 All Blacks thrash Canada for second win

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