NBAチームGM、香港支持ツイートで謝罪 中国から批判殺到

Basketball players struggle over the ball below a basket. Image copyright Getty Images
Image caption 現在ではロケッツ(赤色)を含む多くのNBAチームが、中国向けの宣伝として中国語の入ったユニフォームを着ている

米プロバスケットボールNBA、ヒューストン・ロケッツのゼネラル・マネジャー(GM)が、香港で続く反政府・民主化デモを支持するツイートをしたところ、中国側から激しい批判を浴びた。これを受け、ダリル・モーリーGMは謝罪を表明している。

ダリル・モーリー氏のツイートには、「自由のために闘おう。香港と共に立ち上がろう」と書かれた画像が含まれていた。

これに対し、中国人ファンや中国のスポンサー、パートナー企業などから批判が殺到。企業からは協力停止などが相次いで発表された。

中国の放送局や動画配信サービスは、ロケッツの試合を放送・配信しないと表明した。

ロケッツやNBAはただちに、モーリー氏のツイートから距離を置いた。

NBAは中国で大きな人気があり、配信プラットフォームでの視聴者は数百万人に上る。ロケッツは2002年に中国人の姚明選手と契約して以来、中国国内でも人気のあるチームだ。

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批判を受けてモーリー氏は、自らの姿勢を再考したと弁明。「ひとつの複雑な出来事について、ひとつの解釈に基づいた、ひとつの考えを述べただけだ」とコメントを発表した。

「このツイートの後、私は他の考え方を聞き、それについて考える機会を与えられた。いつも中国ファンやスポンサーの素晴らしい支援に感謝している(中略)今回の件に怒った人たちには、自分にはあなたたちを怒らせたり誤解するつもりはなかったと、分かってもらいたいです」

「私のツイートは私独自の考えで、ロケッツやNBAを代表するものではない」

しかし、モーリー氏のこの前言撤回にも批判が集まった。ロケッツ・ファンを公言するテッド・クルーズ上院議員(共和党)は、NBAが利益追求のために「恥ずかしくも後退」と非難した。

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Image caption ヒューストン・ロケッツのダリル・モーリーGMはコンピューター科学の学位を持つなど、NBA内でも革新的な人物として知られている

モーリー氏が4日にこのツイートを投稿すると、中国では大騒ぎになった。

6日は中国のバスケットボール協会とスポーツ用品ブランドの李寧が、ヒューストン・ロケッツとの協力を停止すると発表した。

また、ロケッツのスポンサーを務める上海浦東発展銀行も、提携関係を中断した。

NBAの試合の中国放映権を持つ中国中央電視台(CCTV)と 騰訊控股(テンセント・ホールディングス)は、ロケッツの試合を今後放映しないと発表した。

ロケッツのティルマン・フェルティッタ・オーナーは、モーリーはチームを代表しているわけではなく、チームも「政治的な組織」ではないとツイートした。ロケッツのジェイムズ・ハーデン選手は、「謝ります。自分たちはみんな中国が大好きだです」と述べた。

NBAは、モーリー氏のコメントは「残念だ」と述べた上で、「NBAは中国の歴史と文化に多大な敬意を持っている。スポーツとNBAが、共存のための力になることを願っている」とする声明を発表した。

ブルックリン・ネッツのカナダ人オーナー、ジョー・ツァイ氏はフェイスブックで、モーリー氏が中国人の香港への強い思いを読み違えたと批判。中国の電子商取引最大手アリババグループの副会長でもあるツァイ氏は、「国や社会やコミュニティーによって、触ってはならない話題がある。中国領土の分離独立運動を支持するというのも、そのひとつだ。中国政府にとってだけでなく、すべての中国市民にとって」と書いた。

しかし、NBAは民主主義を支持する前に中国政府に屈したとして、共和党と民主党、双方の政治家から批判を浴びている。

クルーズ上院議員は、「中国共産党が香港で抗議する人たちを抑圧する」のをモーリー氏が批判したのは、誇らしいことだと述べた。

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Image caption 身長2.29メートルの姚明選手は、2002~2011年にロケッツで活躍していた

(英語記事 Daryl Morey backtracks after Hong Kong tweet causes Chinese backlash

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