米の州選挙、民主党が相次ぎ勝利 トランプ氏に痛手か

Democrat Andy Beshear has declared victory in the race to be Kentucky's governor Image copyright Getty Images
Image caption ケンタッキー州知事選に勝利した民主党候補のベシア州司法長官

アメリカの主要な州で5日、知事選や議会選があり、野党・民主党が相次いで勝利した。今回の地方選は来年の大統領選に向けて有権者の空気をうかがうものと位置づけられており、再選を狙うドナルド・トランプ大統領(共和党)にとって、痛手となったとの見方が出ている。

ケンタッキー州知事選では、民主党のアンディ・ベシア州司法長官(41)が接戦を制した。同州は保守色が強いが、共和党の現職マット・ベヴィン知事を得票率0.4%の差で押さえた。

父親も同州知事をつとめたベシア氏は、「就任初日の準備をしており、その日を楽しみにしている」と喜びを表現。「ありがとう、ケンタッキー!」とツイートした。

敗北を認めず

ただし、ベヴィン知事は漠然と「不正」があったと主張して、負けを認めていないと話している。

ベヴィン氏の選挙では、4日夜にトランプ氏が応援に入っていた。トランプ氏は2016年大統領選において、ケンタッキー州で勝利している。

トランプ氏は何千人もの支援者を前に、もしベヴィン知事が負けることがあれば、自分の批判勢力が「世界の歴史上最大の敗北」と呼ぶに違いないと演説していた。

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Image caption 共和党現職のベヴィン知事は2015年知事選で当選し、今回再選を狙った

トランプ氏はまた、ベシア氏について、州知事としては「極端すぎて危な過ぎる」と批判していた。

投票前の世論調査では、教職員組合などと激しく対立してきたベヴィン知事は同州歴代知事の中でも人気が低いという結果が出ていた。

共和党は知事選では負けたが、州司法長官選など同州の他の5つの選挙では勝利した。

初の両院過半数

ヴァージニア州議会選では、過去20年間で初めて、民主党が上下両院で過半数を獲得した。

民主党の当選者には、トランスジェンダー(生まれついた性別と性自認が異なる人)であることを公にしている初の州下院議員となるダニカ・ロウム氏や、初の女性イスラム教徒の州上院議員となるガザラ・ハシュミ氏などがいる。

この選挙では、来年の大統領選に向けて民主党の候補者争いをしているジョー・バイデン前副大統領や、エリザベス・ウォーレン上院議員が、民主党の立候補者の応援に入った。

BBCのアンソニー・ザーカー北米担当記者は、ヴァージニア州はかつて共和党の牙城で、近年は民主党と互角とみられていたが、これで完全に民主党の地盤に変わったと伝えている。

共和党知事を継続

一方、ミシシッピ州知事選では、共和党のテイト・リーヴス州副知事が、民主党のジム・フッド州司法長官に大接戦の末に勝利した。

これで同州では20年来、共和党が知事職を独占している。

トランプ氏の人気は

来年11月3日の大統領選まで1年近くあるが、この日の選挙結果は、弾劾調査が進むトランプ氏に対する有権者の態度を反映したものとみられている。

トランプ氏はツイッターで、ケンタッキー、ミシシッピ両州の共和党の勝利をたたえた。

トランプ氏の大統領選挙対策責任者ブラッド・パースカル氏は、ケンタッキー州知事選でベヴィン氏が敗れたものの、トランプ氏の応援によって得票率が大きく増えたと主張した。

「大統領はマット・ベヴィン知事をゴールラインまで引っ張った。おかげで(ベヴィン知事は)最終的にかなりの接戦になった戦いで、予想より強力な候補になった」

(英語記事 Democrats make election gains in blow for Trump

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