会計事務所KPMG、アンドリュー英王子の事業への出資中止

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アンドリュー英王子、未成年女性との性行為を否定 BBC取材

大手会計事務所KPMGは18日、英王室のヨーク公アンドリュー王子が運営する起業家向けイニシアチブ「 Pitch@Palace(ピッチ・アット・パレス)」への出資を中止すると発表した。

アンドリュー王子をめぐっては、性的人身取引で起訴され勾留中に急死した米富豪ジェフリー・エプスティーン被告(66)との友好関係について疑惑が噴出しており、KPMGの判断はこれを受けたものとみられる。

王子は先にBBCの単独インタビューに応じ、すでに性的犯罪で有罪となっていた被告の家に滞在したことは「過ち」で、自分の周囲を「がっかりさせる」行動だったと認めた。一方で、未成年女性との性行為疑惑については否定している。

(編集部注・ Jeffrey Epstein被告の姓は、日本語メディアで「エプスタイン」と表記されることもありますが、BBCでは当人を知る関係者たちの発音に近い「エプスティーン」と表記しています)

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ピッチ・アット・パレスは、ビジネスアイデアを業界の著名人にプレゼンできる機会を起業家に与えるプログラムで、2014年にアンドリュー王子が立ち上げた。

現在64カ国で展開されており、これまでに6300人以上の雇用を生み出しているという。ピッチ・アット・パレスにはKPMG以外にも出資企業がある。

BBCはバッキンガム宮殿とKPMGにこの件についてコメントを求めた。KPMGはコメントを拒否している。

こうした中、アンドリュー王子が学長を務める英ハダースフィールド大学の学生組合は18日、王子の学長辞任を求める決議を採択した。

また、王子がパトロンを務める教育慈善団体「Outward Bound Trust」は、BBCのインタビューで「持ち上がった問題」について、数日内に臨時役員会を開くとしている。

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Image caption 2010年末にニューヨークのセントラルパークを散策するアンドリュー王子(左)とエプスティーン被告

アンドリュー王子は、エリザベス女王の第三子。裕福なヘッジファンド経営者だったエプスティーン被告と1999年に初めて会ったと話している。

2001年から2011年までイギリスの国際貿易担当特使を務めていたアンドリュー王子は2010年暮れ、ニューヨークのセントラルパークでエプスティーン被告といるところを撮影された。当時の被告はすでに未成年を売春に勧誘・斡旋(あっせん)した罪で有罪を認めた後だったため、アンドリュー王子は当時も、被告との交際を批判された。

また、2015年にアメリカでエプスティーン被告に対する民事訴訟が起こされた際には、原告の1人ヴァージニア・ジュフリー(旧姓ロバーツ)さんが、17歳だった2001年に王子との性行為を3回にわたり被告に強制させられたと主張している。

王子はこれらの件についてBBCの取材に応じたものの、ジュフリーさんについてはまったく覚えていないと述べたほか、ジュフリーさんと共に写っている写真についても疑問を呈した。

「認識欠いている」

こうしたインタビューの内容について、イギリスでは批判の声が相次いでいる。BBCのジョニー・ダイモンド王室担当編集委員は、王子はインタビューによって「大打撃を受けた」と述べ、身の潔白を訴えるための出演は「大失敗」に終わったと指摘した。

また、エプスティーン被告に対する民事訴訟で原告側の弁護士を務めるスペンサー・クヴィン氏は、「彼は有罪となった性犯罪者と友達で、その関係を続けようとした。その事実だけで、被告が少女たちにしたことについて、王子が認識を欠いていることがわかる」と述べた。

インタビューは14日にバッキンガム宮殿で収録され、16日夜にイギリスで放送された。国外からはYouTubeで視聴できる(英語)

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アンドリュー英王子のインタビュー、幕引きになるはずが 批判と嘲笑と

アメリカでの証言も濃厚に

米ジョージ・ワシントン大学のジョナサン・ターリー法学教授は、アンドリュー王子がアメリカに行き、原告側の弁護士が王子に接触すれば、王子が証人喚問される「可能性」はあると説明する。

一方で、王子が王室の公務でアメリカに来た場合は、外交特権が適用される可能性があるという。

「もし王子が近くアメリカを訪問するつもりなら、BBCのインタビューを受けたことでその立場は非常に不安定なものになった」

アンドリュー王子はインタビューで、エプスティーン被告をめぐり「どうしても必要」で弁護士が勧めるならば、宣誓して証言する用意があると話している。

(英語記事 KPMG ends sponsorship of Prince Andrew's scheme

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