大丸梅田店、「生理ちゃんバッジ」を再検討へ  働きやすさのため

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生理中の従業員にバッジの着用を呼びかけた日本の百貨店が、取り組みを「検討し直す」ことになった。

大丸梅田店は10月に漫画「生理ちゃん」のキャラクターが描かれたバッジを導入。バッジを使って生理中だと示すことで、従業員間で助け合ったり、休憩時間を長く取ったりできるようにと考えていた。

同百貨店の広報担当者はBBCの取材に対し、「お客様に生理の情報を共有する意図は一切なかった」と説明している。

なぜバッジが導入された?

大阪梅田店は10月、5階の女性服フロアに所属する約500人の従業員を対象にバッジを導入した。

バッジをつけるという案は、従業員の中から出てきたもの。着用は強制ではなく、11月末に新設される女性向け商品売り場「ミチカケ」のPRがそもそもの目的だった。

バッジの表側には、女性の「リズムに寄り添う」をテーマにした新しい売り場の説明が、裏側には生理ちゃんのイラストが描かれた。生理中のスタッフは裏側の生理ちゃんを表にしてつければ、それが他のスタッフへの合図になるというのが、当初の予定だった。

広報担当の樋口陽子氏はBBCの取材に対し、生理の情報を共有することで「職場環境を改善する」のが目的だったと説明した。

従業員と顧客の反応は?

大丸が今月21日にバッジについて報道各社に公表すると、一部の報道から、従業員が生理中かどうか顧客に伝えるためのものだという誤解が広まり、ツイッターなどソーシャルメディアで様々な意見が飛び交った。

ある大丸幹部は地元メディアに対し、「ハラスメントを懸念する声」など「多数の苦情」が寄せられたと語った。

樋口氏によると、従業員の中にも「生理をアピールする意味が分からない」などという反応もあったが、「前向きにとらえている人もいる」という。

「同僚が生理中だと分かれば、重いものを持ってあげたり、休憩を長めにとろうかと提案したり、お互いに助け合える」

また、顧客からは「michi kake」の取り組み全般のほか、バッジ着用を支持する電話もあったという。

今後どうする?

大丸はこの取り組みを中止していないが、やり方を「検討しなおす」としている。

樋口氏は、顧客に分からないような別の方法で、スタッフ同士で生理の情報を共有する仕組みを作りたいと話した。

生理について話そうという新しい流れ――加藤祐子、BBCニュース(東京)

多くの国と同じように日本でも、女性が生理について表立って口にするのは珍しいことだった。まして男性を相手に、生理について話し合うなど。しかも生理の話題にはどこかしら、恥ずかしいという思いがまとわりついていた。これまでは。

しかし最近ではそれが、大きく変わろうとしている。

27日朝にはNHK総合の朝の情報番組「あさイチ」が生理と閉経を取り上げ、女性だけでなく男性の出演者も交えて、生理についてどうやって家族や友人や職場でオープンに話題にしたらいいか、約1時間にわたり話し合っていた。

今年10月に消費税が8%から10%に増税された際には、生理用品も日用品として軽減税率の対象にならなかった。多くの女性がこのことに不満を抱き、生理についてもっとオープンに話し合おうという動きは拡大した。

ソーシャルメディアの出現がこの動きに貢献しているのは間違いないが、そのほか自然災害時に避難所で女性が生理をめぐり辛い思いをしたという情報が、やはりソーシャルメディアで広く共有されるようになったというのも関係している。

避難所で生理用品がなかなか手に入りにくい、あるいは出血を我慢しろと言われた、タンポンが必要だと申し出たら、そんなはしたないことをと叱責されたなどという(未確認ではあるが)情報が、ソーシャルメディアでは可視化される。

避難所でタンポンが必要だと口にしたら、「こんなときにセックスのことを考えるなんてみっともない」と言われた――こういう話が(未確認ながらも)広まったことで、月経についてもっと知識を広め、話題をオープンにすることが必要だといううねりが生まれている。

(英語記事 Japanese store 'rethinks' badges for staff on periods

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