米下院、中国高官の制裁法案を可決 ウイグル人扱いめぐり

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中国の「思想改革」収容所 「犯罪予備軍」を教化

米下院は3日、中国・新疆ウイグル自治区のイスラム教徒に対する、中国政府の「恣意(しい)的な拘束、拷問、嫌がらせ」への対応策と位置づける法案を可決した。

法案は米政権に対し、中国政府の特定の職員を対象とした「狙い撃ち制裁」を求めるもの。新疆ウイグル自治区の共産党委員会書記で、イスラム教徒の収容所の「立案者」とされる陳全国氏を特別に名指ししている。

また、ドナルド・トランプ大統領に、中国によるウイグル人の「虐待に対する非難」を要求。中国に対しては、直ちに全収容所を閉鎖し、「国際的に保証されている人権の尊重を確実にする」よう求めている。

反対は1票だけ

この日の採決では、賛成407、反対1の圧倒的多数で法案が可決した。

法律として成立するには、上院での可決とドナルド・トランプ大統領の署名が必要。

Image copyright Anadolu Agency
Image caption ウイグル人の支援者たちはアメリカに中国への制裁を求めている

中国外務省は、新疆は「内政問題」と主張している。法案については「悪意に満ちている」と怒りをあらわにした。

「この法案は、新疆における人権状況を意図的に中傷し、新疆政策について中国政府を悪意をもって攻撃するものだ」と、同省の華春瑩報道局長は述べた。

そして、「アメリカには間違いを即刻正し、この法案を法律にせず、新疆に関連した問題を使って中国の内政に干渉するのを止めるよう強く求める」とした。

アメリカでは11月27日、香港の民主化デモを支持する「香港人権・民主主義法」が成立したばかり。これを受け中国は今週、米海軍の艦船の香港への寄港を拒否した。

中国とアメリカは現在、貿易戦争を繰り広げており、今回の法案によって両国の緊張が高まるとみられている。

「子どものDNAを集める」

法案は、「100万人を超えるウイグル人を強制収容するなど、普遍的人権の甚だしい侵害を指摘する」のが目的。

中国について、ウイグル人に「表現や信仰、移動の自由や公正な裁判を受ける権利など、さまざまな公民権や政治的権利を認めず」、「組織的に差別している」と糾弾している。

また、中国が新疆ウイグル自治区でイスラム教徒に実行しているとされる政策も詳述している。

それらには、「子どもたちからDNA(中略)を採取するなどの広範囲のハイテク監視」や、「各人がどれだけ頻繁に祈っているかの情報を集めるための戸外でのQRコードの使用」が含まれている。

親子引き離しの記録

人権団体は、何万人ものイスラム教徒が新疆ウイグル自治区の高度な警備体制が敷かれた収容施設で拘束されているとしている。

中国政府は一貫して、それらの収容施設では、教育や職業訓練を希望する人たちを収容していると説明している。

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中国・新疆の消えた子どもたち 親から離され……

しかし、祈りを捧げたりヴェールを着用したりするなどして信仰を表現しただけで拘束されたり、トルコなど外国とのつながりをもっているだけで拘束されたりしていることを示す証拠がある。

BBCが入手した記録からは、中国がイスラム教徒の子どもを家族から強制的に隔離している様子が浮かび上がっている。

(英語記事 US House votes for China sanctions over Uighurs

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