【英総選挙2019】 与党・保守党が単独過半数を獲得=出口調査

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【英総選挙2019】 出口調査発表の瞬間 保守党が単独過半数獲得か

イギリス総選挙の投票が12日午後10時(日本時間13日午前7時)に投票が締め切られ、BBCは出口調査から、与党・保守党が下院(定数650)で単独過半数を獲得したとの予想を発表した。

出口調査によると、保守党は2017年の前回選挙から50増の368議席を獲得する見込みで、サッチャー政権以来の議席数になる予想。一方、労働党は191議席(71減)に議席を減らすとみられている。

労働党は、イングランド北部や中部で大きく後退したとみられている。1950年代から労働党が勝ち続けてきたかつての炭鉱町、イングランド北東部のブライズ・ヴァリーでも保守党候補が象徴的な勝利を実現した。

このほか、自由民主党は13議席、スコットランド国民党(SNP)は55議席、ウェールズ党プライド・カムリは3議席、緑の党は1議席となる見込み。また、ブレグジット党は議席を獲得できないとみられている。

調査はBBCと英民放ITVおよびスカイテレビのため、NOP・イプソスモリが全国144カ所の投票所で2万2790人から回答を得た。

出口調査の結果を受け、英ポンドは一時147円93銭の高値を記録。対ドルでも3%近く上昇し、1.35ドルとなった。

イギリスでは通常、5年に1度総選挙が行われるが、今回は2015年と2017年に続き過去5年で3度目となる。また、12月に総選挙が実施されるのは1923年以来で初めて。

今回の選挙戦の焦点は、イギリスの欧州連合(EU)離脱に集中していた。

BBCのローラ・クンスバーグ政治編集長は、出口調査の結果が正確だった場合、ボリス・ジョンソン首相は2020年1月31日の期限までに離脱協定などを可決できるだろうと指摘した。

保守党にとっては1987年以来の大勝利となる一方、労働党は4回連続で政権を奪取できず、近年で最悪の結果となる見込み。

より正確な結果は13日午前中に明らかになる予定だ。

Image copyright Reuters
Image caption 午後10時の投票締め切りとともに開票作業が始まった。写真はハートルプールの投票所

労働党の牙城で保守党勝利

実際の開票結果は午後11時半ごろに、イングランド北東部ニューカッスル・セントラル選挙区が発表した。労働党現職のチ・オヌラ議員が得票率58%で圧勝した。続いて結果を発表したイングランド北東部サンダーランドでも労働党現職が再選したが、得票率は13ポイント下がった。

一方で、1950年代から労働党が勝ち続けたかつての炭鉱町、イングランド北東部ブライズ・ヴァリーでは保守党候補が勝った。労働党は得票率を15ポイント減らした。

クンスバーグBBC政治編集長は、ブライズ・ヴァリーで保守党が勝った瞬間について、「この夜を象徴するもの」と呼んだ。

クンスバーグ編集長は「勝った候補が当選演説で、ボリス・ジョンソンの名前を口にしたのも興味深い。ジョンソン氏は何度も何度も北東部を訪れた。ジョンソン氏は、他の保守党が影響力を発揮できなかった地域にも訴えかけることのできる保守党党首だったのかもしれない」と話している。

Image caption 労働党の牙城で保守党候補が勝利した

ブレグジット総選挙

ボリス・ジョンソン首相はブレグジット(イギリスのEU離脱)を最大の公約に掲げ、2020年1月31日の離脱期限までに協定を可決するため、過半数獲得を目指していた。

ジョンソン首相は、「私たちの偉大な国の各地で投票した人、ボランティアをした人、候補として出馬した人、皆さんどうもありがとうございます。私たちは世界最高の民主主義の国に暮らしている」とツイートした。

BBCの選挙報道番組に出演したプリティ・パテル内相は、「現在出ているものは見通しで、正確な結果ではない」とした上で、「議会を席巻していた膠着(こうちゃく)状態を打破しブレグジットを実現する」という保守党のメッセージを「素晴らしい候補者ら」が広めてくれたと称賛した。

首相官邸は、出口調査が正確ならば、ジョンソン首相がEUとまとめた離脱協定案を法制化する法案を、20日にも下院で審議すると発表した。

また、週明け16日に最低限の人事を行うにとどめ、本格的な内閣改造は来年1月31日のEU離脱後に実施するとしている。

Image copyright PA Media
Image caption 13日に日付が変わっても開票は続いた。スコットランド・グラスゴウではついついあくびも漏れた
Image caption メイデンヘッドの開票所でしばし休憩して次に備えるスタッフ

労働党には「非常に残念な結果」

一方の最大野党・労働党のジェレミー・コービン党首は、ブレグジットをめぐる2度目の国民投票を行い、離脱協定の再交渉かEU残留を選んでもらうと約束していた。

ただ、労働党は公共サービスや国民保健サービス(NHS)への投資拡大にも焦点を当てていた。

Image caption BBCの開票特番に出演した労働党のジョン・マクドネル影の財務相

BBCの開票特番に出演した労働党のジョン・マクドネル影の財務相は、出口調査が正しければ「結果は労働党全体にとって非常に残念なものになるだろう」と語った。

また、「ブレグジットに話題が集中したため、厳しい戦いになるのは分かっていた」と述べた。

コービン党首が引責辞任するかとの質問には、「翌朝の結果を待ってから決定する」と答えた。

責任はコービン党首かブレグジットか

労働党のイアン・レイヴァリー委員長は、出口調査の結果を「非常に、非常に残念に思う」と話した。

また、ブレグジットに対する立場によって、「労働党の中心地」だったイングランド北部で「非常に苦戦」したと述べた。

「1740万人がEU離脱を支持した中、彼らにとって無視されるのは良いことではなかった」

この敗北がコービン党首によるものかという質問には、公約に掲げた2度目の国民投票が国民の支持を得られたなかったことが原因だと指摘。

「それが問題だ。ジェレミー・コービンではない。ブレグジットと、民主主義を無視したことが原因だ」と話した。

一方、元労働党の大物議員ケン・リヴィングストン氏はAP通信の取材に対し、コービン党首が党内の反ユダヤ主義問題などに対処しなかったことが敗北の一因だと述べた。

野党はまだら模様

自由民主党は、第1党となればEU離脱を中止すると約束していたが、出口調査の結果では1議席増にとどまった。

自由民主党は今回、EU残留派の票を集めるため、緑の党およびプライド・カムリと候補者を調整していた。

一方、SNPは大きく議席を伸ばす見通しで、スコットランド独立に向けた2度目の住民投票への支持が集まったとしている。

SNPのニコラ・スタージョン党首は、「出口調査によるとSNPには良い結果の様子。けれども出口調査でしかないし、激戦区もたくさんあるので、ともかく待って様子を見ましょう。けれども、イギリス全体についての予想は、かなりひどい」とツイートした。

<解説>ローラ・クンスバーグ政治編集長

もし出口調査の結果が正確で、保守党が単独過半数を確保すれば、ジョンソン首相は2020年1月にEUを離脱するのに十分な議席を下院で得ることになる。

これはこの国の歴史にとって、大きな分岐点だ。世界におけるイギリスの立ち位置が書き換えられる瞬間だ。

だがそれだけではない。この結果が正しければ、保守党政権がもう5年続き、10年の壁を越える可能性がある。

一方、労働党は4回連続、総選挙で敗れた。ここ数年で左傾化が進んだ中で、これは深刻な、そして歴史的な敗北だ。

SNPはスコットランドでの支配を強め、保守党からも議席を奪っている。

自由民主党は、大きな希望を持って選挙活動を始めたものの、結果は思わしくなかった。

(英語記事 Conservatives on course to win majority - exit poll

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