スコットランド首相、独立めぐる住民投票に意欲 総選挙受け

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スタージョン党首、「スコットランドをイギリスに閉じ込めてはならない」

英・スコットランド自治政府のニコラ・スタージョン首相は、スコットランドはイギリス政府によって「その意志に反して連合王国に閉じ込められてはならない」と発言した。

スタージョン首相率いるスコットランド国民党(SNP)は、12日に行われた総選挙でスコットランド独立の是非を問う2度目の住民投票実施を公約に掲げ、議席数を伸ばした。

スタージョン氏は、この成功によって住民投票への信任を得たと語った。

これに対し、イギリス政府の閣僚からは反対の声が上がっている。マイケル・ゴーヴ・ランカスター公領相は、2014年に行われた住民投票の結果を「尊重すべきだ」と話している。2014年9月のスコットランド住民投票では、独立反対が55%、賛成が45%だった。

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BBCのアンドリュー・マー・ショーに出演したスタージョン党首は、「合意がなければ」イギリスは連合王国として存続できないと話した。

また、イギリス政府が住民投票の実施に「ノー」とだけ言えばよいと思っているなら「それは完全に間違っている」と述べ、「これは民主主義の根本的な点だ。スコットランドを、意志に反して連合王国にとどめることはできない」と語った。

これに対しゴーヴ氏は民放スカイの番組で、「我々は2014年に、イギリス残留は一世代の選択だと聞かされた。我々はスコットランド独立を問う住民投票は行わないつもりだ」と話した。

SNPは今回の選挙で議席数を35から48に伸ばした。与党・保守党と最大野党・労働党から議席を得た、自由民主党のジョー・スウィンソン党首からも議席を奪っている。

しかし全国的には保守党が過半数議席を確保し、ボリス・ジョンソン党首が再び首相となり、スコットランドの未来について憲法上の膠着(こうちゃく)状態を作り上げようとしている。

スコットランド自治政府は、2014年の住民投票を可能にしたような協定をイギリス政府と結ぶことで、次の住民投票の結果を合法かつ正規のものにしたい考えだが、イギリス政府から反対にあっている。

スタージョン氏は、保守党がスコットランドで「包括的に敗北した」にも関わらず、ジョンソン首相が住民投票を拒否するのは「根本的に民主的でない」と批判した。保守党は総選挙で独立反対を掲げたものの、13議席のうち7議席を失っている。

Image caption BBCの「アンドリュー・マー・ショー」に中継で出演したスタージョン氏

スタージョン氏はさらに、「私は13日の夜のジョンソン氏と電話で会談し、もしノーというだけで(住民投票の件を)終わらせられると考えているなら完全に間違っていると伝えた」と話した。

「これは民主主義の根本的な点だ。スコットランドを、意志に反して連合王国にとどめることはできない。戸棚に私たちを閉じ込めて鍵をかけて、何もかもが終わると望むことはできない」

「もし連合王国が存続するなら、合意の下でのみだ。ボリス・ジョンソンが連合について自信を持っているなら、人々に決定権を持たせるだけの自信がないといけない」

「スコットランドを、その意志に反して連合王国に閉じ込めることはできない。これはこれは民主主義の基本的な主張だ」

「民主主義に対する侮蔑」

スタージョン氏はまた、「保守党のリスクとしては、スコットランド住民の意志を阻むほど、スコットランドの民主主義への侮蔑を募らせるほど、スコットランド独立への支持は高まるということ。ある意味、私の仕事をやってくれているようなものだ」と話した。

「勢いと信任は我々スコットランド独立派にあるが、同時に、自分たちで未来を決めたいと思っている人の側にある」

Image copyright Getty Images
Image caption 総選挙での勝利後、首相官邸で歓迎を受けるジョンソン首相

ジョンソン首相はスタージョン氏と電話で会談した際、スコットランドでの2度目の住民投票には「引き続き反対する」と伝えた。

首相官邸の報道官は、首相は「分断と先行きの分からない状態に戻りたくないというスコットランドの大部分の住民の側に立つ」と述べた。

また、ゴーヴ氏は15日朝のスカイの番組で、「今回の総選挙で、(2016年に行われた)国民投票の結果を覆そうとするとどうなるかが分かった。同じように、2014年に行われたスコットランド住民投票の結果も尊重されるべきだ」と話した。

「スコットランドは、イギリスの中にいてこそ強い。誇りあるスコットランド人であり、イギリス人であることはできるはずだ」

「イギリスの良いところは国民保健サービス(NHS)やBBCといった機関だ。我々が共に実現したものを誇りに思い、連合王国は国民全員に利益をもたらす強いパートナーシップだと自信を持つべきだ」

一部の労働党議員はSNPに賛同

こうした中、スコットランド労働党の有力議員からは、スタージョン氏の住民投票実施の呼びかけを支持する声もある。

同党のモニカ・レノン保健担当報道官は、イギリスからの分離には反対しているものの、SNPが2020年に住民投票を行う信任を得たことは認めると述べた。

総選挙でSNPに議席を奪われたジェド・キレン元議員も、この意見には賛成だ。

キレン氏はツイッターに、「私は2度目の住民投票に反対すると約束して出馬したが、敗北した。SNPは住民投票を行うとして大きく議席を伸ばした。民主主義の一員として、我々はこの結果を受け入れなくてはならない」とつづった。

(英語記事 Sturgeon: Scotland 'cannot be imprisoned' in UK

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