13度傾斜した「座り心地の悪いトイレ」 健康と経済に効果?

The sloping toilet design shown in a digital mock up Image copyright StandardToilet
Image caption 傾斜トイレは特許出願中だが、まだ購入はできない

便座をわずかに前傾させた「座り心地の悪い便器」がソーシャルメディアで話題になっている。長時間のトイレ使用を防ぎ、健康と生産性アップに効果的だと、開発者は話している。

「スタンダードトイレ」(StandardToilet)というブランド名を冠したこの便器は、便座が下方に13度傾いているのが特徴。このほど、イギリスで特許出願された。

この便器のを設計したマハビール・ギル氏はウェブサイトで、「現在の便座は水平で、利用者は比較的快適に座っていられる。その結果、短期的な不快感を覚えずに必要以上に長く時間を費やす人がいる。必要以上にトイレで座っていることは一般的に望ましくない」と説明している。

Image caption 下向きに13度傾いていることで使用者は「より非快適」(more uncomfortable)に感じると説明する、スタンダードトイレの資料

一方、傾斜つきの便座は、時間の無駄遣いにより生じている産業界の巨額の損失を減らすことができるほか、医学的な恩恵もあるとしている。

長蛇の列に加わった体験から

ギル氏によると、開発のきっかけは個人的な苦い体験だった。

ある日、高速道路でトイレに立ち寄ったところ、個室の前に長蛇の列ができていたという。

「いったい中で何をやっているんだと思った。携帯電話を手にしながら出てくる人もいた」

この問題に取り組むことを決意したギル氏は、便器の模型づくりからスタート。自分を実験台に実験を重ねた。

5~7分が限界

その結果、11度前傾した便座には15分以上快適に座ることができたが、13度前傾した便座だと5~7分間座るのが限界だった。

トイレに長時間こもらないことは、健康面でのメリットもあるとギル氏は説明する。

便座に長く座ることで、痔などのリスクが高まるとする医学的な研究もあるという。

対応策も次々提案

この便器をめぐり、インターネット上ではユーモアを交えたコメントが飛び交っている。

ある人は、「13度斜めになったトイレに反対向きに座れば、意図された効果と逆の効果が生まれる」とツイート。

Image copyright TWITTER/HONDADRIVER8000

「13度の傾斜がついた残酷トイレにちょうどいい、便利な小型ポーチから取り出して広げ、傾斜補正ができるクッションを特許出願中」とツイートした人もいた。

Image copyright Hilary Gardiner / @plume__

また、「もしこれが本当なら、労働者と人間に対する資本主義の軽蔑を見事に表している」とBBCの取材に述べた人もいた。

一方、背中やひざ、内臓などに問題を抱えた人が利用しにくいのではないかとのまじめな指摘も出ている。

英トイレ協会のレイモンド・マーティン代表は、「この時間制限が有益となる面もある」と、傾斜つき便器を擁護している。

100年以上前にも

トイレの歴史に詳しいツイッター利用者からは、傾斜をつけた便器は108年前にも、英バス用品会社トワイフォーズが考案していたとの報告もされている。

Image copyright Terry Woolliscroft/Twyfords
Image caption トワイフォーズが1911年に考案した傾斜つき便器のデザイン

このツイートをしたテリー・ウリスクロフト氏はBBCに、「トワイフォーズは1世紀前に試したが、人気がなかった」と述べた。

同氏は、今回の傾斜つき便器も、あまり支持されないだろうと話している。

(英語記事 Social media awash with scorn for 'sloping toilet'

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