英ロンドンで反ユダヤの落書き、店舗やカフェに

A council worker cleans the graffiti off a shop window in Belsize Park, North London Image copyright PA Media
Image caption 店舗の窓に赤く描かれたユダヤ人差別の落書きを覆い隠すように「全ての人に平和と好意を」と書いた紙が貼られた。落書きを消すため、行政区の作業員が張り紙もはがしている

ロンドン北部で28日夜、複数のシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)や店舗でユダヤ人差別の落書きが相次いだ。ユダヤ教徒が光の祝典「ハヌカ」を祝う時期の犯行とあって、ロンドン警視庁は差別を動機とする憎悪犯罪(ヘイトクライム)とみている。同日にはニューヨークでも、ユダヤ教指導者の家に刃物を持った男が押し入り、5人が刺される事件があった。

ロンドン警視庁によると、ロンドン北部のハムステッドやベルサイズ・パークの礼拝所などで、ユダヤ教を象徴する「ダビデの星」のほか、「911」という数字がスプレーペンキで落書きされていた。最初の通報は28日午後11時半だったという。

落書きは、「2001年9月11日の米同時多発テロはユダヤ人が起こしたもの」だという反ユダヤ陰謀論を意味するものの可能性がある。あるいは、1938年11月9日の「水晶の夜」(ナチ党の指令でドイツ各地のユダヤ人居住区が襲撃されたユダヤ人排斥事件)への言及かもしれないという。

ユダヤ人にとって1年で特に大事なお祭り「ハヌカ」の今年の開始から、6日目に起きた事件について、ロンドンのサディク・カーン市長はツイッターで、「ロンドンはもちろん、このようなユダヤ差別はどこにもあってはならない」と書き、被害にあった地区の警察パトロールを強化する方針を示した。

落書き被害にあったサウス・ハムステッド・シナゴーグの広報担当は、「あらゆる立場の人が、あらゆる信仰の人も信仰を持たない人も、団結して立ち上がり、街中だろうがオンラインだろうが、偏見も憎悪も分断も受け入れないと示す時だ」と述べた。

Image copyright James Sorene
Image caption .ロンドン北部ハムステッドの店先に描かれた反ユダヤ的な落書き

ロンドン警視庁のケヴ・ヘイルズ警部は、「明らかに心配な事件で、我々は深刻に受け止めている。落書きを取り除くため担当者と連携するとともに、何者の犯行か突き止めるため捜査を進めている」と述べた。

さらに、「地元の人たちに安心してもらうため、地域一帯を警官がパトロールする」と話した。

(英語記事 Anti-Semitic graffiti daubed on London shops and cafes

関連トピックス

この話題についてさらに読む