ゴーン被告の弁護団、日産の調査は「欠陥」 会見前に批判する声明

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Image caption 日産自動車元会長のカルロス・ゴーン容疑者(左)と妻キャロル容疑者

昨年末に日本を不正に出国し、中東レバノンに逃れた日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告(65)の弁護団は7日、同被告に不正行為があったとする日産の内部調査を批判する声明を発表した。

日産は7日、ゴーン被告について声明を発表し、「適正かつ公正に内部調査を実施」して、ゴーン被告の不正行為を確認したと説明。「同氏らの不正行為により被った損害の回復に向けた財産の保全や損害賠償請求など、適切な法的手続きを継続して行っていく方針」を示していた。

これに対しゴーン被告の弁護団は、「(日産による)調査が、真実を突き止めるためのものだったことは1度もなかった」、「確固たる徹底した内部調査を行ったとする日産側の主張は、ぞっとするような事実の歪曲だ」と批判した。

さらに、ゴーン被告個人への聞き取りが行われなかったことから、「日産側が公正かつ公平な調査を行ったことを保証するものはなく、むしろ日産による調査は根本的に欠陥や偏りがあり、調査開始当初から独立性がかけていたことの証拠だ」と主張した。

弁護団の声明は、ゴーン被告の記者会見を8日(日本時間同日午後10時)に控える中で発表された。

クーデターの「確たる証拠」

ゴーン被告は米フォックス・ビジネスに対し、日産と仏自動車大手ルノーの経営統合を阻止するためのクーデターがあったという「確たる証拠」があると主張した。

さらに、自分の逮捕に関与したとされる日産や日本政府関係者の実名を会見で公表するとしている。

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妻に逮捕状

東京地検特捜部は7日、ゴーン被告の特別背任事件をめぐり、妻キャロル氏が去年4月に東京地裁で行われた証人尋問でうその証言をしたとして、偽証容疑で逮捕状を取った。

特捜部は、ゴーン被告が所有する企業に日産の資金を還流したオマーンの企業についてキャロル容疑者が、接触したことがないなど、事実に反する証言をしたとしている。

逮捕状は「みっともない

ゴーン被告の広報担当者は、キャロル容疑者への逮捕状はゴーン被告の会見が関連していると、ロイター通信に述べた。

「前回、カルロス・ゴーン氏が記者会見を開くと発表した際は再逮捕された。今回は、初めて自由に話すと発表していた記者会見前日に、妻キャロル・ゴーン氏の逮捕状が出された。(中略)逮捕状発行は実にみっともない」

キャロル容疑者は米旅券で出国

東京地検は昨年4月、キャロル容疑者のレバノンのパスポートを押収したが、キャロル容疑者はアメリカのパスポートを使って日本を出国した。

英紙フィナンシャル・タイムズは7日、今回の逮捕状は、日本と身柄引き渡し条約を交わしているアメリカのパスポートを持つキャロル容疑者を狙った可能性があると報じた。

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ゴーン被告は2018年11月、金融商品取引法違反容疑で逮捕された。2019年4月に、海外渡航禁止や妻との面会禁止などを条件に保釈されていた。

しかし昨年12月、ゴーン被告はプライベートジェットで日本を不正に出国。トルコを経由し、同月30日早朝にレバノンの首都ベイルートに到着した。レバノン国籍のキャロル容疑者はベイルートでゴーン被告と再会した。

逃亡をめぐってはキャロル容疑者が関与していたとする報道があるものの、ゴーン被告は「1人で」逃亡を計画したと強調している。

日本政府はレバノンからの身柄引き渡しを模索しているが、両国は犯罪人引渡し条約を結んでいない。

ゴーン被告は一貫して無罪を主張。日本の司法制度は「不正に仕組まれたもの」だと批判している。

(英語記事 Arrest warrant issued for Carlos Ghosn's wife/Carlos Ghosn: Nissan inquiry a 'gross perversion'

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