「イランと真剣な交渉の準備ある」 米が国連に書簡

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Image caption アメリカのトランプ大統領は、イランへのさらなる経済制裁を発表した

アメリカのケリー・クラフト国連大使は8日、国連安全保障理事会に書簡を送り、緊張関係が続くイランと「無条件で真剣な交渉に応じる用意がある」と伝えた。

書簡では、米軍がドローン攻撃で3日、イラン革命防衛隊のカセム・ソレイマニ将軍を殺害したことについて、自衛行為だったとして正当性を主張した。

一方、将軍殺害の報復として、イラクにある米軍基地にミサイルを発射したイランも8日、ミサイル攻撃は自衛のための行動だったと、国連に書簡で伝えた。

米軍基地への攻撃は7日夜に実施。死者はなかった。

殺害の正当性を主張

アメリカのクラフト大使は国連安保理への書簡で、同国が「国際平和と安全をさらなる危険にさらすことや、イラン政権による事態悪化を防ぐことを目的に」交渉する準備があると述べた。

また、国連憲章第51条に基づき、ソレイマニ将軍の殺害は正当だと主張した。同条項では、自衛権行使の行動を起こした国に、国連安保理に「速やかに報告」するよう義務付けている。

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Image caption ソレイマニ将軍はイランでナンバー2の存在とされていた

書簡ではさらに、アメリカは国民と国益の保護のため、「必要に応じて」中東で追加措置を取るとした。

「信じられない」

一方、イランのマジド・タクト・ラヴァンチ国連大使は、アメリカが話し合いを提示したことについて「信じられない」と述べた。アメリカがイランに対し、厳しい経済制裁を続けていることをふまえた発言だ。

イランも国連憲章第51条を挙げ、米軍基地の攻撃を正当化した。

国連への書簡でラヴァンチ国連大使は、同国が「事態悪化や戦争を求めていない」と述べた。ミサイル攻撃については、「イラクにある米軍基地を狙い、計算され適度な軍事対応」を取ったと説明した。

さらに、「作戦は正確で軍事上の標的を狙ったもので、付近で民間人や民間の財産を巻き込んだ被害はなかった」とした。

米下院が決議案採決へ

イランの最高指導者アリ・ハメネイ師は、米軍基地へのミサイル攻撃について、「アメリカへの平手打ち」に過ぎないとし、アメリカを中東から追い出すと強調した。

米軍によるソレイマニ将軍の殺害では、イランの支援を受けていたイラク軍兵士も死亡。イラクも復讐を表明している。

一方、アメリカのマイク・ペンス副大統領は米CBSニュースに対し、イランが同盟国にアメリカの標的を攻撃しないよう要請したことを示す情報があると話した。

米下院は9日、ドナルド・トランプ大統領が議会の特定の承認なしにイランを相手に開戦する権限を制限する、決議案を採決する予定。

(英語記事 US 'ready for serious negotiations' with Iran

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