イランで2日連続の反政府デモ 旅客機撃墜を受け

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テヘランのシャヒード・ベヘシュティー大学では、多くの学生たちが、地面に描かれたアメリカとイスラエルの国旗を踏まないように歩いた

イラン政府がウクライナ航空機の撃墜を認めたことを受け、イランの首都テヘランなど数都市で11日夜に抗議デモが起こり、12日も続いた。撃墜では乗客乗員176人が全員死亡し、大半がイラン人だった。

イラン政府は当初、首都テヘランの近郊で8日に起きたウクライナ機墜落への関与を否定。アメリカとの緊張が高まる中、11日午前に一転、「意図せず」撃墜したと認めた

これを受け同日夜、テヘランなど数都市で抗議デモが発生。最高指導者を批判する声が上がった。

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Image caption ウクライナ機撃墜の対応をめぐり、多くの市民がイラン政府への抗議を表明した

デモ開始から2日目となった12日には、デモ参加者と治安部隊との間で衝突が発生し、治安部隊が催涙ガスを使ったと報じられた。

米国旗を踏まない学生たち

抗議デモには、警察の機動隊や、イランの精鋭部隊である革命防衛隊のメンバー、私服の治安当局職員らが多数出動した。

それでも、デモ参加者たちは抗議行動を継続。政府系のファルス通信は、テヘラン市内各地で最大計1000人が抗議デモに参加したと伝えた。

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テヘランのシャヒード・ベヘシュティー大学では、多くの学生たちが、地面に描かれたアメリカとイスラエルの国旗を踏まないように歩いた。政府のプロパガンダへの拒否を象徴するもので、その様子は動画で確認できる。

ソーシャルメディアに投稿されたいくつかの動画では、デモ参加者たちが「政府は敵はアメリカだとうそをついている、私たちの敵はすぐここにいる」などと、反政府の声を上げているのがわかる。デモ参加者の多くは女性だ。

別の動画には、テヘランのアーザーディー広場でデモ参加者たちが手をたたいたり、声を張り上げたりしている様子が映っている。BBCペルシャ語によると、同広場では治安部隊が催涙ガスを発して、鎮圧に乗り出したという。

メディアからも「恥を知れ」

2つの大学の近くでは11日、市民らが集まり、犠牲者に追悼の意を表明した。夕方になって抗議デモへと変わり、当局は解散させようと催涙ガスを使ったとされる。

追悼集会は、国内の多くの新聞が取り上げた。記事には「恥を知れ」、「許されない」といった見出しがつけられた。

政府寄りの1紙は、「正直な」間違いの告白だとして政府を称えた。

12日にはテヘランで、アメリカによるドローン攻撃で殺害された、革命防衛隊のカセム・ソレイマニ司令官を支持し、アメリカとイギリスに抗議するデモもあった。

イランは8日未明、ソレイマニ氏殺害への報復として、イラクにある米軍2基地にミサイルを発射。それから間もなくして、イランからウクライナの首都キーウ(キエフ)に向けて離陸したウクライナ機が撃墜された。

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イラン旅客機墜落、現場の様子

米英の反応

アメリカのドナルド・トランプ大統領は12日、ツイッターで、「イラン指導者へ、抗議者たちを殺すな」と呼びかけた。

トランプ氏は、「イランではすでに何千人も殺害、投獄されていて、世界が見ている。さらに大事なことに、アメリカが見ている。インターネットを再び使えるようにし、記者を自由に歩かせろ! 偉大なイラン国民の殺害をやめろ!」とツイートした。

イギリスのドミニク・ラーブ外相は、ウクライナ機の犠牲者追悼集会に参加していたロブ・マケリー駐イラン英大使が拘束されたことに対し、「国際法の重大違反」として非難した。

マケリー氏は、参加者たちが声を上げ始めた時点で集会から去ったとし、デモには一切関わっていないと述べた。

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Image caption テヘランでは市民たちがイギリス国旗を燃やして抗議した

一方、イラン外務省によると、同国政府は12日、マケリー氏を呼び出し、「違法な集会に参加するという異例の行動」だとして抗議した。

イランの英大使館前では同日、市民らがイギリス国旗を燃やして抗議した。

(英語記事 Second day of protests in Iran over downed plane

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