新型ウイルス、死者9人に 中国が武漢への出入り自粛を勧告

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Image caption 世界各地の空港で「水際対策」が強化されている(写真は成田空港)

中国・武漢市から拡大している新型コロナウイルスの感染で、同国内の死者は9人に増えた。同国の保健当局は、旅行者に武漢市への出入りを控えるよう勧告している。

当局はまた、武漢市の市民約1100万人に対し、人混みを避け、集会は最低限に減らすよう指示した。

さらに、同市で食用の鳥や動物を生きたまま売買することを禁止した。当局は、今回のウイルスが市場で取引された動物から人に伝染したとの見方を示している。

感染確認は440人に

これまでに確認された新型ウイルスの感染者は、440人に上っている。

武漢市のある湖北省以外の省や、タイ(3人)、アメリカ、韓国、日本、台湾(各1人)でも、感染者が確認されている。

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Image caption 中国当局は人から人への感染も確認している

22日には、マカオでも初めて感染者が確認された。先週末に武漢市からマカオに訪れたビジネスマンだという。

「変異で流行拡大の恐れも」

中国国家衛生健康委員会の李斌副主任は22日、ウイルスは「主に呼吸器を通して伝染した」と説明した。

また、「ウイルスの伝染経路は完全に把握できていないが、ウイルスが変異して、感染の流行がさらに拡大する恐れがある」と述べた。

李氏によると、発症患者との接触が確認された人は2197人いるという。

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Image caption 今回のウイルスは武漢市の市場で違法に取引された動物から人に伝染したとの見方が出ている

10人以上にウイルスを伝染させたスーパー・スプレッダー(大量拡散者)の存在は、まだ確認されていない。

武漢市では、患者と接触したとみられる少なくとも15人の医療従事者について、ウイルスへの感染が確認されている。

当局はまだ、ウイルスの発生源を確認できていない。

WHOが緊急事態宣言を検討へ

中国の当局は、予防と対策において「最も重要な段階」にあると述べた。

当局はこれまで、人から人への感染が起きたことを確認している。

今回のウイルス(2019-nCoV)は、以前は人に見られなかったコロナウイルスの新型と考えられている。

インペリアル・コレッジ・ロンドンの研究所の報告書は、感染者は1700人を超える可能性があるとしている。

この数字に対し、中国の疾病対策センターの責任者は、「実際の状況に合ったものではない」と述べた。

一方、世界保健機関(WHO)は22日、国際的な公衆衛生上の緊急事態を宣言するか検討する。過去には、豚インフルエンザやエボラ出血熱をめぐって宣言した。

宣言は、各国の協力を緊急に呼びかけるものとなる。

(英語記事 China warns against travel to virus-hit Wuhan

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