豪シドニーで記録的豪雨、数千人避難 大型の森林火災が鎮火

A car passes a man standing in flood water in Sydney, Australia (9 Feb 2020) Image copyright EPA

オーストラリア東部シドニーが過去30年間で最大の豪雨に見舞われている。ニューサウスウェールズ州で昨年9月から続く大型の森林火災が鎮火した一方で、洪水や交通網への混乱が起きている。

オーストラリア気象局(BOM)は、シドニーの過去4日間の雨量は391.6ミリに達しているとし、命にかかわるような鉄砲水が発生するおそれがあると警告した。

同市では約10万戸が停電。数千人が避難を余儀なくされている。

森林火災の地域で洪水の恐れ

今回の大雨は、同州で発生した大型の森林火災2つを消し止めた。

1つは「カロワン・ファイヤ」と名付けられた火災。74日間にわたりショールヘイブンの町の50万ヘクタール近くが焼け、住宅312棟が破壊された。

もう1つは、シドニー北西で発生した「ゴスパーズ・マウンテン・ブレイズ」。昨年10月から燃え続け、「消化するには大規模すぎる」とされていた。

BOMは、森林火災の影響を受けた地域では特に洪水が発生しやすく、高速で流れる水によって大量のがれきが流される可能性があると警告している。

ニューサウスウェールズ州では依然として31件の森林火災が続いているが、差し迫った危険はないとみられる。

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水不足の解消に

今回の大雨はまた、数年間、干ばつ問題に取り組んできたニューサウスウェールズ州で、水の供給不足を補っている。

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Image caption 昨年12月に撮影したニューサウスウェールズ州ワラガンバ・ダムの様子。先週末の間に水位は2倍近く上昇した

同州のワラガンバ・ダムはシドニー市内の大部分に水を供給している。 用水供給事業者のWaterNSWは、ワラガンバ・ダムの貯水率は70%に近づいているとしている。先週末の時点で、同ダムの貯水率はわずか42%だった。

2019年はオーストラリアの観測史上最も乾燥した年だった。

200人を救助、交通網に影響も

オーストラリアで最も人口の多いニューサウスウェールズ州沿岸地域一帯には、荒天警報が発令されている。

先週末にかけて、シドニーだけで少なくとも200人が緊急サービス局(SES)によって助け出された。

緊急サービス局報道官のマット・カービー氏は、「いたるところが被害を受けている。どこが一番ひどいかを特定するのは難しい」と述べた。

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Image caption 緊急サービス局は数千件もの救助要請に対応している。写真は冠水したシドニー市内を歩く男性

9日午後、シドニー中心部で倒れてきた木が車を直撃し、車内にいた4人を含む7人が負傷した。

救急サービスは10日朝、車ごと橋から流されたとみられる男性1人の捜索を行った。

この日、シドニーの鉄道やフェリーサービスも混乱した。市内のメイン駅の1つ、セントラル駅の複数のホームが水没した。数十の学校が閉鎖されている。

警報を「真剣に受け止めて」

デイヴィッド・エリオット国家非常事態相は、シドニー市民に対し、救助活動を助けるために、洪水現場に近寄らないよう呼びかけた。

さらに、可能であれば道路から離れるなどし、警報を真剣に受け止めるよう求めている。

SESは10日、混乱回避のために、住民に仕事を休んで自宅で待機するよう忠告した。

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Image caption シドニーのブロント・ビーチなどで、サーフィンをするには危険な状況だとの報告が上がっている

市内の低地に住む数千人は、避難あるいは避難の準備をするよう指示されている。

ノーザンビーチズ地域は、ビーチがところどころが数メートル削られるなど、すでに深刻な被害を受けている。

9日夜、シドニー北部の低地エリア、ナラビーン・ラグーン周辺住民は、道路が通行できなくなる前に避難するよう指示された。

ナラビーンから南に位置するコラロイなどの沿岸地域では、5メートル以上の波が打ち付け、海に面した複数の住宅の庭が削られている。

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Image caption シドニー北部コラロイの沿岸地域では、ビーチが削られた。風の影響で海の泡が発生した

さらなる雨の予報

シドニー中心部では10日に雨が上がったが、今週中にさらなる雨に見舞われると予報されている。

政府機関は、今後数日間は、「キング・タイド」として知られる、通常よりも大きな潮位変動が生じる満ち潮に警戒するよう呼びかけている。

(英語記事 Sydney hit by heaviest rainfall in 30 years

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