シリア北部、避難民増加で支援活動が「ひっ迫」 政府軍の攻撃で=国連

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「最悪の人道危機」 シリア・イドリブで何が起きている?

国連は17日、シリア政府軍の攻撃による避難民の数が増加していることから、同国北部での支援活動が「ひっ迫」していると発表した。

国連によると、昨年12月初旬以降、同地域では約90万人が避難を余儀なくされた。そのほとんどは女性や子供だという。

また、医療施設や学校が標的になっていると付け加えた。

この国連の警告は、シリアのバシャール・アル・アサド大統領が同国北部での軍事展開を継続すると表明したことを受けてのもの。

アサド大統領率いる政府軍が先週末にかけて新たに前進した後、同大統領は「アレッポ県とイドリブ県の解放への戦いは続いていく」と述べた。

「21世紀最大の人道的惨劇」の回避を

国連のマーク・ローコック国連事務次長(人道問題担当)は17日の声明で、「21世紀最大の人道的惨劇」は、停戦でのみ回避することができると警告した。

ローコック氏は、避難民キャンプが人であふれており、凍えそうな気温の中、屋外で眠らざる終えない人たちがいる、その寒さの中で乳児や幼い子供が死にかけていると述べた。

また、同地域での暴力は無差別で、基礎インフラが標的になっていると説明。「我々は、避難民のための移住先が攻撃を受け、死者や負傷者が出ているほか、さらなる避難を生んでいる」と付け加えた。

ローコック氏によると、トルコ国境を越えて展開する大規模な救援活動がひっ迫しているという。

内戦でイドリブ人口は2倍に

2011年のシリア内戦の開始以前、イドリブには約150万人が暮らしていた。しかし、シリア政府軍が同国内のほかの場所で、反体制派の支配地域を奪還したことで、その人口は2倍にまで膨れ上がっている。

イドリブ県は、シリア国内での反体制派の最後の主要拠点だ。しかし、ロシア軍と、イランが支援する民兵組織の後ろ盾を受けるシリア政府軍が前進したことで、難民人口をさらに圧迫している。

同県で活動する反政府組織の多くを支援するトルコもまた、シリアとの国境を閉鎖している。

Image caption シリア北西部の勢力図。赤はトルコが支援するシリアの反体制派とトルコ軍、緑はクルド軍、青はシリア政府軍、オレンジがジハーディスト(イスラム聖戦主義者)勢力、黄がシリアの反体制派。 出典:ジェーンズ紛争モニター(2月10日時点)

(英語記事 Aid effort 'overwhelmed' amid Idlib offensive

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