中国法廷、香港書店の関係者に禁錮10年 政府高官のゴシップ本扱い

Mr Gui Minhai on a placard Image copyright Getty Images
Image caption 中国の裁判所は桂民海氏に禁錮10年を言い渡した

中国・浙江省の裁判所は24日、中国で発禁扱いの書籍を扱った香港の書店の関係者でスウェーデン国籍の桂民海氏(56)に、禁錮10年の判決を言い渡したと発表した。「機密情報を海外に違法に提供した」罪で有罪とした。

寧波市中級人民法院はさらに、桂氏の公民権を今後5年間、剥奪すると発表。桂氏は上訴しない方針だと裁判所は述べた。

桂氏はスウェーデン国籍だが、裁判所は2018年に中国市民権を復活させたと説明。桂氏がスウェーデン国籍を自ら離脱したかは不明だが、中国は二重国籍を認めていない。

桂氏は中国共産党幹部の私生活を取り上げるゴシップ本など、政権批判の「禁書」を扱っていた香港の書店「銅鑼湾書店」の親会社株主。2015年のタイ旅行中に行方不明となって以来、中国当局による収監と釈放が繰り返されている。2018年には北京へ向かう電車内で拘束された。

銅鑼湾書店の関係者5人は2016年から相次ぎ失踪した後、ばらばらのタイミングで釈放されている。桂氏のみ拘束が続いていた。

自白を強制か

桂氏が最初に世界的に注目されたのは、タイ旅行中に失踪した2015年10年のことだった。ほかの書店関係者と共に中国本土で拘束されていることが、後に明らかになった。

「禁書」を扱う銅鑼湾書店の関係者5人を、中国政府が超法規的措置で国境を超えて拘束したのだという指摘が相次いだ。しかし中国側は、桂氏をはじめ5人全員は自発的に中国に入ったのだと主張した。

桂氏は2016年1月、10年以上前に起きた交通事故への責任を認めたが、同氏の支援者たちは自白は強制されたものだと当局を非難した。

この後、桂氏は2年間の服役を終えたものの、出所から約3カ月後、スウェーデン外交官2人と北京へ向かう列車内で中国当局に拘束された。

中国当局は後に、桂氏が登場するビデオを公表。その中で桂氏はスウェーデン政府が自分のことを「センセーショナル」に取り上げて過剰に騒いでいると発言していた。

アムネスティー・インターナショナルなど複数の国際人権団体は、ビデオの内容は強制された自白の典型だと懸念を示した。

中国では犯罪容疑者が「自白」ビデオに登場するのは珍しくない。

(英語記事 Gui Minhai: Chinese court sentences Swedish bookseller to 10 years jail

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