北朝鮮で隔離の外交官ら出国 新型ウイルスで1カ月足止め

Joachim Bergstrom

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スウェーデンのヨアキム・ベルイストロム駐北朝鮮大使は、隔離措置が解除された先週、「金日成広場に立ててこの上なく幸せだ」と、セルフィー(自撮り写真)付きでツイートした

新型コロナウイルスの流行を食い止めるために、先月から北朝鮮・平壌で隔離されていた外国人約60人を乗せた高麗航空271便が9日朝、ロシア極東・ウラジオストクに到着した。

北朝鮮のニュースに特化したウェブサイト、NKニュースによると、民間機が北朝鮮を出国したのは、1カ月以上ぶり。

北朝鮮は先月、新型ウイルスのアウトブレイク(大流行)を食い止めるため、外国人380人を隔離した。隔離の対象となった外国人のほとんどは、平壌にいる外交官や職員で、期間は少なくとも30日間とされていた。

隔離措置が取られてから1カ月以上が過ぎた先週、措置が解除された。

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ロシアのアレクサンドル・マツェゴラ駐北朝鮮大使は、隔離中の状況について、「精神的に押しつぶされそう」だったと述べた。

北朝鮮国内では、これまでのところ新型ウイルスの感染者は報告されていないが、一部の専門家は疑念を抱いている。

新型ウイルスの発生地で、北朝鮮と国境を接する中国や韓国では、大規模なアウトブレイクが起きている。

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飛行機経路を示すウェブサイト「フライト・アウェア」によると、高麗航空は9日午前8時40分に北朝鮮(North Korea)の首都・平壌(Pyongyang)を出発。同10時47分にロシア極東・ウラジオストク(Vladivostok)に到着した。

少なくとも60人の外交官や大使館職員が搭乗していたとみられる。それぞれの出身国に、いつどのように帰国するのかは分かっていない。

イギリスのコリン・クルックス駐北朝鮮大使は9日早朝、「ドイツ大使館やフランスの同僚に別れを告げるのは悲しい」とツイートした。

クルックス氏によると、他国の大使館は一時閉鎖されているものの、イギリスの大使館は業務を続けるという。

さらに、大使館職員らを平壌の空港へ移送する白いミニバン2台の画像もツイートした。

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スウェーデンのヨアキム・ベルイストロム駐北朝鮮大使は、「金日成広場に立ててこの上なく幸せだ」と、セルフィー(自撮り写真)付きで投稿した。

一方で、NKニュースによると、外国人と地元住民の交流は依然として制限されている。外国人は、平壌市内のレストランや店舗、体育館、ホテルへの立ち入りが認められていないという。

国際社会からの制裁対象となっている北朝鮮をめぐっては、ウイルス検査を行ったり、感染者の治療を行う上での保健インフラが欠如しているのではないかとの懸念が出ている。

世界の新型ウイルスの感染者数は、10万7000人以上に上り、約3600人が死亡している。