NZモスク乱射事件、被告が51人殺害で有罪を認める

Flowers in Christchurch after the shootings in March 2019 Image copyright AFP
Image caption 乱射事件ではニュージーランドに衝撃と悲しみが広がった

ニュージーランド南部クライストチャーチのモスク(イスラム教礼拝所)で昨年3月に起きた銃乱射事件で、殺人罪などで起訴されているオーストラリア人のブレントン・タラント被告(29)は26日、51人に対する殺人について罪状を認めた。

審問でタラント被告はこのほか、別の40人に対する殺人未遂と、1件のテロ行為についても罪状を認めた。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響でニュージーランドは国家非常事態が宣言しており、クライストチャーチ高等法院ではこの日、人数を制限して審問が開かれた。

法廷には傍聴人を入れず、タラント被告と弁護団はテレビ会議システムを通して出廷。襲撃された2つのモスクの代表は、犠牲者と家族を代表して審問に臨んだ。

豪ニューサウスウェールズ州出身のタラント被告はこれまで、一連の罪状を否認。裁判が6月に開かれる予定だった。

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Image caption 審問が開かれたクライストチャーチ高等法院

キャメロン・マンダー裁判官は、「(新型ウイルスの感染症の)COVID-19の規制で、被告が罪状を認めた時に、犠牲者や家族が法廷に来られないのは残念だ」と述べた。

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合計92件の罪状に対する刑の言い渡しは、まだ日程が決められていない。タラント被告は裁判所が量刑言い渡しの日取りを決める5月1日まで勾留される。

マンダー裁判官は、「裁判所が通常状態に戻り、犠牲者と家族ら本人が法廷に来られるようになるまでは、言い渡しをする考えはない」と述べた。

アルヌール・モスクで妻が殺害されたファリード・アーメッド氏は、地元テレビ局TVNZに、多くの人は裁判を経験しなくて済むことになって安どしているとコメント。ただ、いまも失った家族を思って悲嘆している人もいると語った。

また、タラント被告については、「彼のために祈っていたが、彼は正しい判断をした。罪を感じているのは喜ばしい。いいスタートだ」と述べた。

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Image caption 銃乱射事件の現場となったアルヌール・モスク

BBCのサイモン・アトキンソン記者は、裁判になった場合、被告が頭上カメラで撮影した事件の生々しい映像が再生されるなど当時の状況が再現されるため、多くの人が裁判を恐れていたと説明。一方で、被告が法廷で裁かれるのを期待していた人もいたと伝えた。

また、裁判がなくなったことで、司法やメディア、イスラム教コミュニティーが何としても避けたいと思っていた、タラント被告による憎悪のメッセージのアピールもなくなったとした。

事件の概要

タラント被告は2019年3月15日、クライストチャーチのアルヌール・モスクに車で乗りつけ、建物内で銃を乱射した。

30秒もたたずに車に戻ると、別の武器を手にモスク内に戻り、再び銃撃を始めた。

被告の頭上カメラの映像には、部屋から部屋へと移動し、殺害する様子が記録されていた。この映像はフェイスブック・ライブで公開された。

タラント被告はその後、リンウッド・モスクに車で移動し、建物の外で2人を銃撃。さらに窓ガラス向けて発砲した。

モスク内にいた男性が出て、被告のショットガン1丁を奪い、被告を追い払った。警察官2人が追跡し、逮捕した。

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「ニュージーランドの最も暗い日のひとつ」 2つのモスク襲撃

銃規制を厳格化

モスク2カ所を銃で襲ったこの事件は、世界を震撼させた。事件後、ニュージーランドはより厳しい銃規制を導入した。

ジャシンダ・アーダーン首相は事件から1年を迎えるにあたって、ニュージーランドはこの襲撃事件によって「根本的に変わった」と述べた。

アーダーン氏は、人々が過激化するのを防ぐためには「もっと多く」がなされる必要があると表明。

「私たちの日々の行いやあらゆる機会において、いじめやハラスメント、人種差別、差別を見つけたら、それをきちんと国として非難することが求められている」と話した。

アーダーン氏は事件直後、政府として銃規制を強化すると宣言。事件発生から1カ月もたたない昨年4月、議会は賛成119票、反対1票で銃規正法を変更し、軍仕様の半自動小銃は禁止された。

昨年6月には、新たに違法となった銃の買い取りを政府が始めた。

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NZ首相「ニュージーランドで最も暗い日の一つ」 モスク銃撃受け

(英語記事 Christchurch gunman pleads guilty to 51 murders

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