スペイン、6月末までに「新たな平常」目指す 4段階の計画発表

Spain's Prime Minister Pedro Sanchez

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スペインのサンチェス首相は、厳しいロックダウンを6月末までに解除する考えを明らかにした

スペインのペドロ・サンチェス首相は28日、新型コロナウイルス対策の厳格なロックダウン(都市封鎖)を緩め、6月末までに「新たな平常」に戻ることを目指す4段階の計画を発表した。

サンチェス氏は、国内各地は感染流行の深刻度に応じて、異なるペースで制限措置を緩めていくと述べた。

まず4つの島部が来月4日から制限を緩和する。1週間後、残りの地域で緩和が実施される。

スペインの死者は2万4000人近くに上っている。同国の人口は約4700万人。

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子どもは1時間の外出可能

同国では子どもの外出を6週間にわたって禁じるなど、世界でもっとも厳格な封じ込め措置が3月14日から続いている。

しかし、新型ウイルスの流行が収まりつつあることを示す数字もみられる。

保健省によると、28日の1日あたりの死者は301人だった。今月上旬の950人に比べ、大きく減った。同日の新たな感染者数は1308人で、全国に警戒を呼びかけた3月14日以降で最低水準になった。

スペインの14歳未満の子どもたちは、ついに26日、午前9時~午後9時に1時間だけ、毎日の外出が許された。

このまま感染が減れば、来月2日からは、それ以外の人々も屋外での短時間の運動や散歩ができるようになる。

「新たな平常」

スペインはすでに今月13日から、製造業と建設業、一部のサービス業の労働者に職場復帰を認めている。

サンチェス氏は28日、4段階で進める完全な解除計画の概要を示した。約2週間ごとに次の段階へと移行する。計画終了までに6~8週間かかるとの見通しを示した。

「流行をこのまま抑えることができれば、私たちの国は6月末までに新たな平常に突入しているだろう」とサンチェス氏は述べた。

計画を開始する前の来月4~11日を、準備のための「0段階」と位置づける。理美容院など予約を取る業種が営業を再開でき、レストランは持ち帰りの営業のみ認められる。また、プロスポーツ選手は練習を再開できる。

サンチェス氏は各州について、感染や病院の状況、社会的距離の遵守水準などを考慮して、制限の緩和を進めるとした。

在宅勤務は可能であれば、計画の最終段階となる見込みの6月までは続けてほしいとした。

また、ロックダウン緩和の期限は設定していないため、途中で状況が変わっても期限を過ぎる心配はないと話した。

いつ、何が再開する?

  • 来月11日から小規模な事業所とホテルが営業を再開できる。社会的距離の保持は続けられる
  • 学校は一部が来月下旬に再開するが、ほとんどは9月の新年度開始まで閉校となる。イタリアでも同様の措置が取られている。フランスは28日、来月11日から徐々に再開する計画を発表した
  • レストランは5月中旬からテラス席での営業を再開できる。ただ第1段階では、満席率が30%を超えることは認められない
  • 宗教的な儀式は5月11日から限定的に再開できる。建物には収容可能人数の3分の1を超える人を入れてはならない
  • 劇場と映画館は5月下旬から再開する。収容可能人数の3分の1を超える人を入れてはならない
  • 商店は6月終わりごろから、客を受け入れ可能な最大人数の半分に抑えて営業できる。客同士は2メートルの距離を保つ
  • 海水浴場は6月下旬に開放される見込み

サンチェス氏は、この6週間の国全体の努力が結実しかけていると国民に語りかけた。

一方で、「新型ウイルスはまだ潜伏している」、「互いに気を配らないと、これまでの成果が泡と消える」と述べ、警戒を呼びかけた。

スペインの経済は新型ウイルスにより大打撃を受けている。中央銀行は、失業率が今年21.7%にまで悪化する恐れがあるとしている。

サンチェス氏は「とてつもないスケールの」景気後退が迫っているとし、欧州連合(EU)による規格外の支援が必要だとした。

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