香港警察、民主派のメディア界大物を逮捕

画像提供, Reuters
メディア界大物の民主活動家、黎智英(ジミー・ライ)氏は自分は中国の主流派に「毛嫌いされている」と話していた
香港メディア界大物で民主活動家の実業家、黎智英(ジミー・ライ)氏(71)が10日、香港警察に逮捕された。黎氏の会社幹部が明らかにした。
黎氏の会長を務めるネクスト・デジタルの幹部、マーク・サイモン氏は、黎氏は香港国家安全維持法(国安法)の下、「今回は外国勢力と結託した疑いで逮捕された」と述べた。国安法は6月30日深夜に施行された。
地元メディアによると、香港警察はネクスト・デジタル社内に入り、家宅捜索も行った。黎氏が後ろ手に手錠をされて連行される様子の映像も、伝えられている。
Jimmy Lai, who is a UK citizen, is handcuffed and and escorted to a van. Arrested for alleged foreign collusion, he is so far the highest-profile arrested after national security law was inserted by Beijing. Police says he is also arrested for committing fraud. #HongKongProtests pic.twitter.com/Vi4okmLhUv
— Ezra Cheung (@ezracheungtoto) August 10, 2020
Twitter の投稿の終わり, 1
香港警察は、10日に7人を国安法違反の疑いで逮捕したと認めたが、その中に黎氏が含まれるかは明らかにしていない。
黎氏は昨年夏から香港で本格化した民主派デモを全面的に支援していた。
イギリス市民権も持つ黎氏は今年2月、違法集会と脅迫の罪で逮捕・起訴された後、保釈されていた。
黎氏の資産総額は10億ドル(約1060億円)以上とされる。
最初に服飾産業で成功した後、メディア業界に参入し、蘋果日報(アップルデイリー)紙を創刊。香港自治政府や中国政府に批判的な報道を展開した。
自らも香港の民主化運動に積極的に参加した黎氏を、中国国営メディアは「反乱の首謀者」と呼び、「中国本土への憎悪や否定的情報を、昼夜を分かたずひっきりなしに広め続けた」と非難した。
国安法が6月30日に施行された時点で黎氏はBBCに、「これは香港にとって死刑宣告だ」と話していた。黎氏は、香港が今後は中国大陸と同じくらい腐敗した場所になると述べ、「法治主義がなければ、ここで事業をする人間は何の保護も得られなくなってしまう」と話していた。
AFP通信によるインタビューでは、「刑務所に入る覚悟は出来ている。その時が来れば、読んでいなかった本が読める。前向きな気持ちでいるしか、ほかにどうしようもない」と心境を明かしていた。