トランプ米政権は郵便投票を「阻害」 NYなど5州市が提訴

People protest in support of the US Postal Service in New York on Monday

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郵政改革をめぐって怒りを表明するデモが起きている(24日、ニューヨーク)

米大統領選を控え、ドナルド・トランプ政権が郵便投票の業務に当たる郵便公社(USPS)の改革を進めようとしていることを受け、計5つの州と市が25日、同政権を提訴した。

原告となったのはハワイ、ニュージャージー、ニューヨークの各州と、サンフランシスコ、ニューヨークの両市。

訴状では、「政党の干渉を受けた一連の大幅な方針改革によって、独立機関USPSは政争の具となっており、連邦レベルの選挙が阻害される」としている。

今年の米大統領選では、新型コロナウイルスの影響で、かつてない数の有権者が郵便投票で投票するとみられている。

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トランプ大統領は郵便投票について、不正投票につながると繰り返し主張。トランプ氏の指名で就任したルイス・デジョイUSPS長官は、一連の郵政改革を打ち上げた。一方、野党・民主党は、大統領選を「妨害」するものと批判している。

デジョイ長官は21日、議会上院で、改革は大統領選後まで延期すると表明。しかし、郵便ポストの撤去や職員の残業代カットなどを進めている。

提訴の内容

原告らはトランプ氏について、「郵便投票の取り組みを繰り返し、強力に、あからさまに損なおうとしている」と主張している。

また、同氏が指名した職員らが、時間通りだった郵便配達のプロセスを「廃止または大きく変更」し、深刻な遅配や大量の未配を引き起こしていると訴えている。

ニューヨーク州のレティシア・ジェイムズ司法長官は25日、提訴について、「この怠業は投票を抑制しようとする戦略に他ならない。大統領の権力掌握を止め、11月には全有権者が投票する機会をもてるよう全力をつくす」とツイートした。

メリーランド州の司法長官は先週、十数以上の州がトランプ政権を相手に法的措置を取るとしていた。

一方、連邦議会下院は、USPSに250億ドル(約2兆6600億円)の補助金を大統領選前に支出する法案を可決した。ただ、与党・共和党が優勢の上院のトップは、この法案を「絶対に通さない」としている。

24日に開幕した共和党の全国大会では、トランプ大統領が重ねて郵便投票は不正につながると訴えた。演説の中でトランプ氏は、郵便投票を「政治史上最大のいかさま」と呼んだ。