韓国、首都圏の学校・幼稚園を遠隔授業に 感染の再拡大で

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韓国の首都圏にある幼稚園と小中高は、9月11日まで遠隔授業を続ける
新型コロナウイルスによる感染症COVID-19が再び拡大している韓国は、首都圏の全ての幼稚園、小中学校と高校について、26日からオンライン遠隔授業に切り替える。
韓国の教育部によると、遠隔授業は9月11日まで続く。
2500万人以上が暮らす首都圏では、12月に大学入試を控えた高校3年生を除く全ての生徒がオンラインで授業を受けることになる。
生徒数が60人未満の学校や特別支援学校については、このガイドラインに従うかどうかの選択がゆだねられると、韓国の英字紙コリア・タイムズは報じた。
首都圏では過去2週間で、教育機関のスタッフや生徒200人近くの感染が確認されている。
保健当局は、全国規模のアウトブレイク(大流行)の一歩手前まで来ていると警告している。
米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、韓国ではこれまでに1万7945人の感染と、310人の死亡が確認されている(日本時間26日午前時点)。
感染者数が再び増加
韓国ではこれまで、感染者数の減少が見られたことから、5月20日から6月1日の間に、ほとんどの学校を段階的に再開した。
新型ウイルスの封じ込めに成功した国の1つとして考えられてきた。しかし、ここ数週間では特に首都圏で感染者数が増加している。
25日には新たに280人の感染が確認され、12日連続で新規感染者数が3桁を記録した。
新たなアウトブレイクは、1週間前にソウルで行われた、右翼のキリスト教長老派教会メンバーによる大規模集会を中心に発生している。
ソウル当局は24日から、屋内外の公共の場でのマスク着用を初めて義務付けた。教会やナイトクラブ、カラオケ・バーも閉鎖されている。
政府は感染者数が増え続ければ、より厳しい社会的距離戦略を導入する可能性があると警告している。そうなれば、国中の多くの企業が初めて閉鎖を余儀なくされることとなる。