韓国の朴前大統領、懲役20年の実刑が確定

In this file photo taken on 23 May 2017 South Korean ousted leader Park Geun-hye arrives at a court in Seoul.
画像説明,

朴被告(写真中央)の裁判は2017年5月に始まった(当時撮影)

韓国の最高裁は14日、職権乱用や強要などの罪で有罪とされた前大統領の朴槿恵(パク・クネ)被告について、懲役20年の判決を維持する判断を示した。これで実刑が確定した。

朴被告は懲役約30年の判決が言い渡されたが、昨年7月に高裁で懲役20年に減刑。検察がこれを不服として上告していた。

韓国初の女性大統領となった朴被告は、2017年に大規模な汚職スキャンダルで失脚した。民主的に選ばれた大統領が汚職で辞任に追い込まれたのは、韓国で初めてのことだった。

最高裁はこの日、罰金180億ウォン(約17億円)もあわせて維持した。地裁では罰金200億ウォンとされたが、高裁が減額していた。

有罪とされた行為

朴被告は主に収賄や強要などの罪に問われ、2018年に地裁で18件の罪状のうち16件で有罪判決を受けた

判決は、朴被告が親友の崔順実(チェ・スンシル)受刑者と共謀し、電機大手のサムスンや小売大手のロッテなどの大手財閥に圧力をかけ、崔受刑者が運営する財団に何百万ドルもの寄付を迫ったとした。

地裁はまた、朴被告が企業に対して、崔受刑者所有の会社にとって利潤の大きな取引をさせたり、崔受刑者とその娘に贈り物をするよう強要したりしたとした。

さらに、朴被告が崔受刑者に政府の機密資料を漏えいしたと認定した。

朴被告は一貫して疑惑を否定している。

何が失脚につながった?

朴被告の失脚で大きな要因となったのが、崔受刑者との友人関係だった。

2人は幼少期からの友人で、朴被告が大統領に就任すると、崔受刑者は最も信頼の置ける側近となった。

しかし、2人の関係には国民の厳しい視線が向けられるように。やがて、崔受刑者は朴被告との親しい関係を背景に、国政に介入したと指摘されるようになった。

画像説明,

崔被告(写真中央)は朴被告の長年の友人で、大統領就任後も側近だった

崔受刑者は後に汚職罪で有罪とされ、2018年に懲役20年の実刑判決を受けた。

一方、朴被告については公聴会が何度も開かれ、街頭で大統領辞任を求める抗議デモが何カ月も続いた。そして2017年3月、朴被告はついに大統領を罷免された。

その後まもなく逮捕された。

画像説明,

朴被告の釈放を求めて集会を開いた支持者たち(2018年4月、韓国・ソウル)

事件に関与した人たち

韓国のいくつかの大企業のトップも、このスキャンダルに関わったとされた。また、芸能界や政府の関係者も多数、関与が指摘された。

サムスングループの実質的なリーダー、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長は、崔受刑者の乗馬選手だった娘チョン・ユラ氏に馬を贈ったことが表面化し、大きな注目を集めた。

李副会長は地裁で有罪判決を受けて5カ月服役したが、高裁が減刑と刑の執行猶予を命じ、釈放された。

社会の厳しい目はチョン氏にも向けられた。同氏は2017年、捜査当局による尋問のため、デンマークから韓国に身柄が引き渡された。

韓国で異例の事態?

韓国の大統領経験者が汚職に問われたのは、朴被告が初めてではない。

2018年には李明博(イ・ミョンバク)元大統領が収賄などの罪に問われた。昨年10月、懲役17年、罰金130億ウォンの実刑判決が確定した。

1900年代には全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)両元大統領が反逆や汚職の罪で有罪とされた。

2009年には、盧武鉉(ノムヒョン)元大統領が汚職捜査を受けている間に自殺した。