パキスタン首相、新型ウイルス陽性で自宅隔離 2日前にワクチン接種

Pakistan's Prime Minister Imran Khan

画像提供, Reuters

パキスタンのファイサル・スルタン保健相は20日、イムラン・カーン首相(68)が新型コロナウイルスの検査で陽性と診断されたと発表した。2日前に中国医薬集団総公司(シノファーム)が開発した新型ウイルスワクチンを接種したばかりだった。首相は現在、「自宅で自主隔離中」という。

BBCパキスタン特派員のセカンダー・カーマニ記者は、カーン首相の上級顧問の1人の話として、首相に「軽いせき」の症状がみられたためウイルス検査を受けたと報告。現在は微熱が出ているという。

同顧問によると、首相の健康状態はおおむね良好で「とても元気」だという。

ロイター通信によると、カーン首相は首都イスラマバードで開催された安全保障会議など、定期的な会議に複数出席していた。首相は安全保障会議でマスクを着用せずに演説したほか、貧しい人のための住宅プロジェクトを立ち上げるための別の集会にも参加したという。

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パキスタンは10日に一般市民向けの予防接種を開始した。まずは高齢者が優先される。

ワクチン接種には新型ウイルス感染症COVID-19への免疫反応を誘発する効果があるが、免疫獲得までには通常数週間かかる。その間は、摂取を受けていても感染する恐れがある。

同国は中国医薬集団総公司(シノファーム)が開発したワクチンのほか、中国のカンシノ・バイオロジクス(康希諾生物股分公司)製や英オックスフォード大学/英製薬大手アストラゼネカ製ワクチン、ロシアの「スプートニクV」の緊急使用についても承認している。

ワクチン接種をためらう

パキスタンではワクチン接種をためらう傾向が国民の間にあり、大きく懸念されている。カーン首相は自分が摂取を受ける映像を放送することを決定。国民に同様に摂取を受けるよう促すための試みとして称賛された。

首相が摂取を受ける前にすでに新型ウイルスに感染していたことは間違いなさそうだが、首相の感染がワクチン接種懐疑論を助長するのではと懸念されている。

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パキスタンでは最近、感染者の増加を受け、国内の一部地域で部分的なロックダウン措置が再導入された。

米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、パキスタンではこれまでに62万3135人が感染し、1万3799人が死亡している(日本時間21日午前9時時点)。

カーン氏はクリケットのパキスタン代表チームの元キャプテンで、2018年8月に首相に就任した。