アマゾン配送員、飲料ボトルに排尿せざるを得ないことも 同社が認め謝罪

Amazon delivery vehicles in Miami

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アマゾンの配送車両(フロリダ州マイアミ)

米オンライン販売大手アマゾンは2日、配送ドライバーがプラスチックボトルに排尿せざるを得ない場合があると認めた。同社はこの問題を指摘した米下院議員に対し、当初はそうした事実はないと反論していたが、誤って否定してしまったと謝罪した。

下院議員のマーク・ポカーン氏(民主党、ウィスコンシン州)は先月25日、アマゾンが「労働者に飲料ボトルに排尿」させているといったツイートを投稿した。

これに対しアマゾンの公式ツイッターアカウントは、「もしそれが本当なら、誰ひとり私たちのために働かないだろう」と反論していた。

しかしその後、ドライバーたちが飲料ボトルに排尿していたことを裏付ける証拠が浮上。同社は謝罪に追い込まれた。

アマゾンは声明で、「ポカーン議員に謝罪しなければならない」、「あのツイートは間違っていた。当社の多数のドライバーのことを考慮せず、当社の配送センターのことしか考えていなかった」と述べた。

そして、すべての配送センターには従業員が「いつでも」利用できる数十個のトイレが設置されていると付け加えた。

「進歩的な職場」とは言えない

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アラバマ州のアマゾン従業員を支援するために抗議する人々(カリフォルニア州ロサンゼルス)

ポカーン議員はアマゾンについて、アラバマ州の主要施設における労働組合結成にむけた動きに反対していると批判してきた。

「労働組合をつぶしたり、労働者に飲料ボトルに排尿させたりしているのなら、労働者に時給15ドルを支払っていても『進歩的な職場』とは言えない」と、ポカーン氏は先月25日にツイートした。

するとアマゾンは直後に「ボトルに排尿するなんてことを本当に信じているわけじゃないですよね? もしそれが本当なら、誰ひとり私たちのために働かないだろう」と反応した。

その後、複数の報道機関が、多くのアマゾン従業員が仕事中にプラスチックボトルに排尿をするしかない状況に置かれていることを認めたと報じた。従業員らは配送センターのスタッフと配送ドライバーの両方の過酷な労働慣行についても証言した。

米オンラインメディア「ザ・インターセプト」も、アマゾンの幹部がこのような事態を認識していたことを示唆する内部文書を入手したとしている。

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アマゾンの撤回文には「当社は、ドライバーが交通事情や時には地方ルートの状況によって、移動中にトイレを探すのに苦労することがあり得ること、そして実際にそうであることを理解している。新型コロナウイルス感染症の影響で多くの公衆トイレが閉鎖されている今は、特に苦労している」とある。

そして、この問題は「長年にわたる業界全体の問題」であり「解決したい」としている。

ポカーン議員は3日、アマゾンの謝罪を拒否し、「はぁ。これは私をめぐる問題ではなく、あなた方が十分な敬意と尊厳をもって接していない従業員をめぐる問題なんだ。まず、すべての労働者に不適切な労働環境を与えていることを認め、次にみんなのためにその問題を解決し、最後に、労働者が会社から妨害を受けることなく労組を結成できるようにしてください」とツイートした。

労組結成に反発

アラバマ州ベッセマーのアマゾン従業員は先週、小売・卸売・百貨店労働組合(RWDSU)への参加の是非を問う歴史的投票を実施した。この取り組みにはアマゾンが強く反対している。

開票結果は今週中に判明する見通し。賛成多数となればアマゾンで最初の労働組合が誕生することとなる。

アマゾンは米国内のほかの地域でも労組結成を阻止してきた。一方で、同社の欧州施設のほとんどでは組合がつくられている。