【東京五輪】 体操男子あん馬、英ウィットロックが2連覇 萱は銅メダル

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マックス・ウィットロック
東京オリンピックで1日、体操男子の種目別あん馬の決勝があり、イギリスのマックス・ウィットロック(28)が金メダルを獲得し、五輪2連覇を果たした。萱和磨(24)は銅メダルを勝ち取った。
有明体操競技場ではこの日から種目別の競技が始まった。あん馬決勝は8人で競い、銀メダルは李智凱(チャイニーズタイペイ)が手にした。亀山耕平は5位だった。
ウィットロックは最初の演技者。卓越した技術で、一連の技をほぼ完璧に成功させて15.583のスコアを出し、順番を待つライバルたちにプレッシャーをかけた。
続く7人の選手は彼の得点を上回ることができず、世界選手権を3回制覇しているウィットロックが、オリンピックで3個目となる金メダル獲得を決めた。
イギリスの今大会の金メダルはこれで10個となった。
アイルランドのリース・マクレナハンは予選をトップタイで通過したが、決勝では早々にあん馬から落ち、7位に終わった。
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萱和磨
王者ゆえのプレッシャー
ウィットロックは無観客の五輪に備えるため、イギリスでは人のいない体育館で練習してきた。
予選はベストの調子は出せず、緊張していたと後に明かにした。だが決勝では万全の演技を見せ、3回目のオリンピックで計6個目となるメダルを手に入れた。
ウィットロックは、「言葉にならない。いろいろな思いがこみあげて、現実ではないような気分だ。他の競技で金メダルが続出しているのを見て、自分も同じことをしたいと思った。とてつもない道のりだ」とBBCスポーツに話した。
オリンピックの準備期間は、追われる立場の王者としてのプレッシャーが重くのしかかっていたと話した。
「100万倍くらい大変だった」
「プレッシャーは確かにあって、実感できた。今回のような状況では経験がものをいう」
「最初の演技者だったので、全力を出さなくてはならなかった。(他の選手の)スコアは見られなかった。全力で行くしかなかった。練習してきた最高の演技をした。これ以上ない演技だった」
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バイルスの代わりに出てメダル
心の健康を重視するとして個人総合決勝を棄権した、女子体操のシモーン・バイルス(アメリカ)は、種目別でも跳馬など4種目を棄権した。
これを受け、種目別跳馬決勝にはマイケイラ・スキナーが出場。チャンスを最大限に生かし、14.916の高得点を挙げて、銀メダルを獲得した。
スキナーは予選を通過できず、帰国の準備をしていたときに出場の機会が巡ってきた。五輪メダル獲得は彼女の夢だったが、それを実現させた。
金メダルはレベカ・アンドラデ(ブラジル)が獲得。銅メダルはヨ・ソジョン(韓国)が手に入れた。
一方、男子種目別ゆかでは、アルチョム・ドルゴピャト(24)がイスラエルの体操選手として初となるオリンピック金メダルを獲得した。
松山はメダル逃がす
この日はゴルフ男子が霞ヶ関カンツリー倶楽部で最終日を迎え、ザンダー・シャウフェレ(アメリカ)が18アンダーで金メダルを獲得。ローリー・サバティーニ(スロヴァキア)が銀メダルを勝ち取った。
松山英樹は首位に1打差の2位でスタート。15アンダーでホールアウトし、同スコア7人による銅メダルをかけたプレーオフに臨んだ。しかし最初のホールをボギーとし、イギリスのポール・ケイシーとともに脱落。4位タイで終えた。
このプレーオフを制した潘政琮(チャイニーズタイペイ)が銅メダルを手にした。星野陸也は6アンダーの38位タイだった。
一方、フェンシング男子フルーレ団体は3位決定戦が幕張メッセであり、日本はアメリカに45-31で敗れメダルには届かなかった。