金正恩氏、水害支援を軍に命令 東部で豪雨

Damaged bridge in North Korea

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北朝鮮の一部地域が豪雨災害に見舞われた

北朝鮮東部・咸鏡南道で発生した豪雨災害について、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は5日、被害を受けた地域で支援活動を行うよう朝鮮人民軍に命じた。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が8日に伝えた。

KCNAによると、朝鮮労働党中央軍事委員会は5日に咸鏡南道党軍事委員会拡大会議を開き、災害からの復興について議論した。

金氏は同会議には出席しなかったが、軍が被災地に必要な物資を提供すべきだという金氏のメッセ―ジを党幹部が伝えたという。

北朝鮮国営の朝鮮中央テレビ(KCTV)は今週初め、洪水により1000棟以上の家屋が被害を受け、約5000人が避難したと報じた。

北朝鮮をめぐっては経済危機と食糧不足が懸念されている。今回の豪雨では農地も被害を受けており、事態が悪化する可能性がある。

金氏は6月、「人民の食糧状況は今、厳しくなりつつある」と述べ、同国が食糧難に直面していることを認めた。

また、昨年は台風の影響で洪水が多発したため、農業セクターが穀物の生産目標を達成できなかったと話した。

KCTVは、咸鏡南道で屋根まで浸水した家屋や、壊れた橋や線路などの映像を報じた。また、約17キロにわたり道路や橋が被害を受けたとした。

AFP通信によると、河川の堤防が崩壊し、「数百ヘクタールの農地」が水没あるいは消失した。

北朝鮮の気象当局によると、8月10日まで大雨が予想されており、特に東部地域で被害が出るとみられている。

北朝鮮は、核開発に対する国際的な制裁措置に苦しんでいる。

また、新型コロナウイルスの感染対策として国境を閉鎖しているため、食料や肥料、燃料を大きく依存する中国との貿易が激減している。

北朝鮮は1990年代、旧ソ連崩壊の影響で必要な援助が得られなくなり、全国的な飢饉(ききん)に見舞われた。餓死者の総数は不明だが、300万人に上るとも言われている。