米カリフォルニア州知事のリコール選挙、現職が続投へ=米報道

California Governor Gavin Newsom speaks after the polls close on the recall election, at the California Democratic Party headquarters in Sacramento, California, on 14 September, 2021

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ギャヴィン・ニューサム知事が勝利を宣言した(14日)

米カリフォルニア州で14日に投開票があった知事の解職(リコール)をめぐる選挙で、反対票が多数となり、民主党のギャヴィン・ニューサム知事が続投する見通しだと、米メディアが報じた。

BBCがアメリカで提携するCBSニュースによると、ニューサム氏は有権者の3分の2以上の支持と、集計済みの投票の60%以上を得て、勝利する見込み。

この選挙は、野党・共和党などが、ニューサム氏の新型コロナウイルス対策などをめぐり提起した。4年の任期の3年を終えたニューサム氏に対し、46人が立候補した。

同州サクラメントで勝利演説をしたニューサム氏は、「カリフォルニアの何百万人もの人々が基本的な投票権を行使してくれたことに感謝している」と述べた。

一方、主な対立候補だった保守派ラジオ番組の司会者ラリー・エルダー氏は、開票前からこの選挙に不正があったと主張した。

同州ロサンゼルスで取材するBBCのソフィー・ロング記者は、ニューサム氏がリコールされれば彼の政治キャリアが終わるだけでなく、民主党の地盤となっているカリフォルニア州の政治情勢を一変させ、大きな影響が全米に及んだだろうと解説。

また、今回の選挙は草の根のリコール運動から始まったが、実質的に民主党の新型ウイルス対策に対する信任投票になったと説明。民主、共和両党は、連邦レベルのパンデミック対策が、地方の選挙区でどう影響するかを探り、来年の中間選挙へと備えるだろうと指摘した。

州民に広がった不満

今回のリコール選挙は、2022年の中間選挙の行方を占うものとして注目を集めた。

選挙前には民主党のジョー・バイデン大統領とカマラ・ハリス副大統領がカリフォルニア州を訪問し、ニューサム氏への支持を呼び掛けた

バイデン氏は応援演説で、今回の選挙結果は「世界に波及するものだ」と述べていた。

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投票日前日にはバイデン大統領がニューサム氏の応援に駆けつけた

ニューサム氏の早期退陣を求める運動は、共和党との対立の中で加速していた。こうした中、ニューサム氏がカリフォルニア州で厳しいパンデミック対策が敷かれている時期に高級レストランで食事をしていた写真が公表された。

同氏は「悪い過ち」について謝罪したものの、州民の間にも不満が広がった。

ニューサム氏のリコール選挙を求める署名は150万筆近くに達した。これは2018年の知事選の投票数の12%に当たる。

ニューサム氏の対立候補には、リアリティテレビ番組のスターのケイトリン・ジェンナー氏など、さまざまな立場の保守派が名乗りを上げた。同氏はオーストラリアでの撮影のため、選挙活動から突然姿を消した。

共和党のジョン・コックス氏は、 コディアック・ヒグマを連れて選挙運動をし、注目を集めた。ニューサム氏の「美しさ」と対比させ、自らの「野獣」ぶりをアピールするとしていた。

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体重455キロのコディアック・ヒグマを連れての選挙運動

カリフォルニア州は、連邦レベルの選挙では民主党の強力な地盤となっている。しかし、州内には共和党が優勢の地域があり、2020年大統領選では600万人がトランプ氏に投票した。

カリフォルニア州では2003年、現職知事がリコールされ、俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー氏が知事に就任した。同州知事のリコールを目指す動きは、1960年代後半からたびたび起きている。

同じく俳優出身のロナルド・レーガン元大統領も、カリフォルニア州知事から政治家としてのキャリアをスタートさせた。