南ア大統領、新型ウイルスに感染し治療中

Cyril Ramaphosa

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南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領

南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領(69)が、新型コロナウイルス検査で陽性と判定され、治療を受けている。大統領府が12日、発表した。

大統領府の声明によると、ラマポーザ氏は12日にFW・デクラーク元大統領の葬儀に出席した後、気分が悪化。ウイルス検査で陽性と判定された。

症状は軽く、元気もあるが、ケープタウンで隔離状態にあるという。目下、医師の観察下に置かれている。

感染の詳細は明らかにされていない。ラマポーザ氏は2月にワクチンを接種していた。同氏の濃厚接触者は、発症に気をつけたり、ウイルス検査を受けたりするよう求められている。

ラマポーザ氏は7日間の日程でナイジェリア、コートジヴォワール、ガーナ、セネガルを訪れ、帰国したばかりだった。

南アフリカ・ヨハネスブルクで取材するBBCのノムサ・マセコ記者は、ラマポーザ氏の同行団の一部がナイジェリアで陽性と判明し、直ちに帰国していたと伝えた。

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大統領の全権はすでに「来週まで」、デイヴィッド・マブザ副大統領に委譲されたという。

南アフリカは、新たな変異株のオミクロン株が先月、世界で初めて確認された。以来、感染が急拡大している。

オミクロン株をめぐっては、デルタ株などの過去の変異株より感染力が強いが、重症化や死に至る危険性は低いとする研究結果がある。

接種完了は3割未満

新型ウイルスに感染した首脳は、イギリスのボリス・ジョンソン首相、アメリカのドナルド・トランプ前大統領(感染時は大統領)、ブラジルのジャイル・ボルソナロ大統領、フランスのエマニュエル・マクロン大統領、チェコのミロシュ・ゼマン大統領、ボリヴィアのヘアニネ・アニェス前大統領がいる。

南ア大統領府は、ラマポーザ氏の感染を受けて国民が、保健対策に従い、ワクチン接種を受けるよう努めることが大事だと述べた。

南アフリカでは政府がワクチン接種を呼びかけているが、接種を完了した人は国民の30%未満にとどまっている。背景には、保健当局が「ワクチンへのためらい」と呼ぶ大衆感情がある。

南アフリカの科学者らは11月24日、オミクロン変異株について、世界保健機関(WHO)に注意を求めた。

WHOはその後、オミクロン株を「懸念される変異株」に分類。ワクチンの効果が小さい恐れがあると警告を発した。

以来、多くの国が南アフリカと近隣国を対象とした渡航規制をかけている。しかし、このオミクロン株の感染拡大は止まっていない。

ブレークスルー感染多い

最近のある研究では、ワクチン接種済みの人や、過去に感染した人も、オミクロン株に感染する可能性があるとの結果が出た。ただ、重症化や死亡の確率は下がるという。

ヨハネスブルク大学でワクチン学を教えるシャビル・マディ教授は、「多くの人が(ワクチン接種後の)ブレークスルー感染をしている。(中略)しかし、それらの感染者で重症や死まで悪化している人は、有意なほど多くはない」と話した。

「例えば昨日(12日)は、約2万人の感染者が報告され、(新型ウイルス感染症の)COVID-19の死者は約25人だった」

「デルタ変異株が拡大していた当時、南アフリカで1日2万人が感染していた時の、日々の死者は200~300人だった」

マディ教授はまた、南アフリカではウイルス検査を受けた人の比率は小さいものの、オミクロン株による死者は過去3回の感染の波と比べるとかなり少なくなるだろうと、専門家たちはみていると付け加えた。

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