英官邸、また別の「飲み会」疑惑 故フィリップ殿下の葬儀前日に「2件の送別会」

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ボリス・ジョンソン首相は、2020年に首相官邸で行われた数々の集まりが発覚したことを受け、与野党から辞任の声が高まっている

新型コロナウイルス対策のロックダウン中に数々の集まりを開いていたことが発覚している英首相官邸が、2020年4月に亡くなったエリザベス女王の夫フィリップ殿下の葬儀の前日にも、2件の送別会を開いていたとみられることが13日明らかになった。

英紙テレグラフによると、この集まりは昨年4月16日に行われ、30人ほどが参加。アルコール飲料が提供され、日付が変わるまで音楽がかかり、参加者はダンスに興じていたという。

この当時、イングランドでは屋内で他世帯の人と集まることが禁じられていた。

首相官邸は、この日に集まりが開催されたことを否定していない。

しかし官邸は、ボリス・ジョンソン首相のコミュニケーション主任を務めていたジェイムズ・スラック氏が退職の際に、同僚に感謝を述べる「お別れのあいさつ」を述べたことを認めた。スラック氏は、その後、英タブロイド紙サンの副編集長になっている。

ジョンソン首相は当時、週末を首相の公的な別荘「チェッカーズ」で過ごしていたため、どちらの送別会にも参加していない。

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故フィリップ殿下の葬儀、奉仕と忠誠をたたえ 英王室

テレグラフによると、スラック氏の送別会と同じ日、首相官邸の地階ではジョンソン首相の私設カメラマンの1人の送別会も開かれていた。

職員らはこの送別会のため、スーツケースを持って近くの店舗に行き、「ワインを買い込んで」来たという。

関係者は、地階の送別会は「パーティーらしい雰囲気」で、コピー機の上に置かれたラップトップから「音楽が鳴り響いていた」と証言している。

その後、2つの送別会は首相官邸の庭で合流し、深夜過ぎまで続いたという。

この当時、イングランドでは同世帯や支援バブル以外の人との屋内での交流は禁じられていた。屋外では、最大6人、2世帯までが集まれることになっていた。

また、パブやレストランなども屋外営業に限定されていた。

「女王が追悼していた時、官邸はパーティー」

首相官邸の報道官は、スラック氏はこの時、「事務所にいた同僚と、在宅勤務していた同僚にはスクリーン越しに、感謝を述べるお別れのあいさつをした」と説明。

しかし、他のパーティーや、酒類やダンスについての質問には、「これ以上付け加えることはない」と答えるのみだった。

最大野党・労働党のアンジェラ・レイナー副党首は、「女王は葬儀の際、他の大勢がそうしたように、個人的なトラウマや犠牲を抱えながらも国のためにルールを守り、独りで喪に服していた」と話した。

「首相官邸の文化や慣習には言葉を失うし、この責任は首相にある」

野党・自由民主党のサー・エド・デイヴィー党首はツイッターで、改めてジョンソン首相の辞任を要求。「女王が独りで座り、フィリップ殿下を追悼している写真は、ロックダウンを象徴するものだった」と投稿した。

「それは彼女が女王だからではなく、他の大勢と同じように独りで追悼する、1人の人間だったからだ」

「だが女王が追悼している時、首相官邸はパーティーを開いていた」

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ジョンソン政権はすでに、パンデミック対策が敷かれていた2020年に、首相官邸を含む政府機関で複数の「飲み会」やクリスマスパーティーが開かれていた問題の対応に追われている。

12日の議会でジョンソン首相は、2020年5月に首相官邸の庭で開かれた「飲み会」に参加していたと謝罪。25分ほど出席したと説明し、激務の「職員たちに感謝する」のが目的だったとした。一方で、「職務上のイベントだと、暗に信じていた」と述べた。

内閣は現在、レベルアップ・住宅・コミュニティー省のスー・グレイ第二事務次官に一連の報告について調査を依頼している。

一連の発覚を受け、野党だけでなく与党・保守党のトップ議員からもジョンソン首相の辞任を求める声が出ている。

首相官邸や政府機関で行われた飲み会・クリスマスパーティー

2020年510日:ジョンソン首相は、2020年3月に始まったロックダウンから脱却する「最初の慎重な一歩」を発表。しかし「互いに距離を取るルールを守る」よう国民に要請し、「順守のため、違反者への罰金額を引き上げる」と述べた。この時は不要不急の外出は禁じられており、他世帯の人とは1人だけ、屋外での運動の最中だけ会えるとされていた。

5月15日:英紙ガーディアンは、この日に首相官邸の庭にジョンソン首相やキャリーさん、スタッフ17人が集まり、ワインやチーズを片手に談笑している写真を報じた。ジョンソン氏は、この日について説明を求められた際、写真は「仕事中の人たち」を撮ったものだと釈明した。

5月20日:ITVニュースによると、首相官邸の庭で「社会的距離を取った飲み会」が開催され、レノルズ首席秘書官の名前で100人以上に招待メールが送られていた。目撃者はBBCに、当日は30人ほどが参加し、ジョンソン氏と婚約者のキャリーさんもいたと話した。ジョンソン氏は1月12日の首相質疑で25分ほど出席していたことを認めたが、「職務上のイベントだと、暗に信じていた」と述べた。

7月17日:ジョンソン首相は、クリスマスまでにイングランドを「大きく元通りする」計画を発表。全国的なロックダウンではなく、「的を絞った各地域での対策」に切り替えると述べた。一方で、計画の進行には「ひとりひとりが注意し、責任ある行動をとること」が重要だと述べた。

11月5日:新型ウイルスの感染者が再び増えてきたこの日、イングランドでの2度目のロックダウンが開始された。ジョンソン首相は記者会見で、「在宅勤務ができない場合の出勤、教育、日常生活に必要な活動や緊急時」以外は外出できないと説明。勤務に関する以外での、屋内での他世帯との集まりは禁止された。

11月13日:複数の消息筋によると、首相官邸でこの日、リー・ケイン広報部長の退職に伴う「即席の飲み会」が開かれた。しかし職員らは自分のデスクでアルコール飲料を飲み、午後8時半までには解散したという。

11月13日:同じ日の夜、ジョンソン夫妻が住むダウニング街11番地(首相官邸の隣の建物)の上の階で、官邸職員がキャリーさんを囲む会が開かれた。情報筋は建物中に音楽が鳴り響いていたと述べているが、キャリーさんの報道官などは、集まりがあったことを否定している。この日は、ジョンソン首相の上級顧問だったドミニク・カミングス氏が退任した日でもある。

11月25日:英紙タイムズによると、リシ・スーナク財務相による秋季予算発表を受け、財務省内でパーティーが開かれた。このパーティーには20人以上の職員が参加したという。しかし財務省報道官は、この集まりは「即席」のもので、デスクの周りで「少人数」で行われたと説明した。

11月27日:カミングス氏の助手だったクリオ・ワトソン氏の退職に伴うパーティーが、首相官邸で開かれた。正式に企画されたものではないものの、アルコール飲料が配られ、ジョンソン首相がスピーチをしたという。

12月2日:2度目のロックダウンはこの日に終わったが、ジョンソン政権は地域の感染状況に応じて行動制限を分ける「ティア(段階)」制度をイングランドで実施。ロンドンは2番目に警戒度が高いティア2となり、「勤務上」必要な場合以外は、他世帯の2人以上が屋内で集まることが禁止された。

12月10日:教育省は、職員のパンデミック中の仕事ぶりをねぎらう集まりをこの日に開いたことを認めている。参加者がアルコール飲料や軽食を持ち込む形式で、外部からのゲストや、このパーティーのために雇われたスタッフなどはいなかったとしている。

12月14日:タイムズ紙は、この日に保守党本部の地下で「承認していない集まり」が開かれていたと報道。保守党はこの報道を認めた。このパーティーは、今年5月のロンドン市長選に保守党から出馬したロンドン市議会のショーン・ベイリー議員のスタッフが開いたもの。同議員はこれを受け、市議会警察・犯罪委員会の委員長職を退いた。

12月15日:複数の情報筋がBBCに、この日に首相官邸でクリスマスのクイズ大会が開かれたと証言している。電子メールで招待状が送られ、6人1組で参加するように指示されていたという。首相官邸はこのクイズ大会はビデオ通話で参加する「バーチャルな集まり」だったとしているが、実際には室内にチームで集まった職員もいたとみられている。タブロイド紙サンデー・ミラーは、このクイズ大会にジョンソン首相がビデオ通話で参加している写真を掲載した。

12月16日:ロンドンが最大警戒レベルの「ティア3」に格上げされた。マット・ハンコック保健相(当時)は、クリスマスを前に「みなが慎重になることが重要」だと呼びかけた。しかしその後、この日に運輸省でパーティーが開かれていたと報じられた。同省は「不適切」で「職員の判断が間違っていた」と謝罪した。

2020年12月18日:一連の報道の発端となったクリスマスパーティーがこの日、首相官邸で開かれたタブロイド紙ミラーが12月1日に、最初に報じた。BBCが得た情報では、パーティーでは食べ物やアルコールが出て、様々なゲームもあり、真夜中を過ぎても続いたという。

労働・年金省での集まり:労働・年金省は、「主要な」職員らが「複数回」にわたり、新型ウイルス対策の制限が敷かれている期間に夜遅くまで残業し、アルコールやテイクアウトの食事をとっていたと認めた。サンデー・ミラーはその後、テリーザ・コフィー担当相の下で働いているとされる職員らが繰り返し、終業後に明け方まで飲み会を開いていたと報じた。