NZ次期首相、アーダーン氏が在任中に受けた中傷や脅迫を非難

New Zealand's incoming Prime Minister Chris Hipkins

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ニュージーランドのクリス・ヒプキンス次期首相

ニュージーランドのクリス・ヒプキンス次期首相は22日、ジャシンダ・アーダーン首相が任期中に受けた「いまわしい」誹謗(ひぼう)中傷や脅迫に言及し、こうした攻撃から自分の家族を守ると約束すると述べた。

アーダーン首相は19日、国を率いる「余力が底をついた」として、2月までに辞任すると表明。22日には与党・労働党の議員総会で、教育相を務めるヒプキンス氏が満場一致で次期党首に選ばれた。

ヒプキンス氏はこの日の演説で、「ごく一部のニュージーランド人」がアーダーン氏への攻撃に関わっていると述べ、「こうした行為はニュージーランドを象徴するものではない」と話した。

また、男性にはミソジニー(女性嫌悪)を非難する責任があると付け加えた。

その上で、国の指導者とは自分が「公共物」になることだと理解しているが、家族はそうではないとして、子供たちには「ニュージーランドの子供として、一般的な生活」を送ってほしいと語った。

アーダーン首相はここ数年、頻繁(ひんぱん)に脅迫を受けていた。最近では、反逆と背信の罪で「首相を射殺する」権利が自分にはあると主張する男が、ユーチューブに動画を投稿するケースもあった。

昨年6月に公表されたデータによると、アーダーン氏に対する脅迫は過去3年で3倍に増加。地元メディアは、上記のユーチューブ動画を含めた少なくとも8件が司法に委ねられていると報じている。

また、警察は2022年1月、アーダーン氏を「排除」すると書かれた手書きの投函チラシについて捜査を行った。

元情報機関職員のポール・ブキャナン氏はラジオ・ニュージーランドの取材で、アーダーン氏には、歴代首相の誰よりも継続的な警備と保護が必要だと思うと述べた。

初の太平洋諸島系の副首相誕生

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カーメル・セプロニ氏

44歳のヒプキンス氏は2008年に国会議員に初当選。2020年11月に新型コロナウイルス担当相に任命された。25日にも正式に首相に就任する。

ヒプキンス氏は副首相に、カーメル・セプロニ氏を指名した。太平洋諸島系ニュージーランド人がこの地位を得るのは初めて。

セプロニ氏は、「私はサモア系として、トンガ系として、そしてヨーロッパ系ニュージーランド人として誇りを持っている。そして複数のルーツを持つ、何世代ものニュージーランド人を代表している」と語り、「この大役を太平洋コミュニティーのために役立てたい」と述べた。

ニュージーランドでは人口の8%が、自分を太平洋諸島出身者の子孫と定義している。