ザッカーバーグ氏「フェイスブックを率いるべきは今でも自分」

デイブ・リー BBC北米テクノロジー担当記者

ザッカーバーグ氏は辞任しないと語っている Image copyright Reuters
Image caption ザッカーバーグ氏は辞任しないと語っている

フェイスブックは騒動の渦中にあるが、マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)はいまだに自身が同社を率いるのに一番ふさわしい人物だと主張している。

ザッカーバーグ氏は4日、「世界にも類を見ないフェイスブックのようなものを作っていれば、時には失敗もする」と述べた。

「世間が問いただすべきは、僕たちが間違いから学んでいるかどうか、その方だと思う」

33歳のザッカーバーグ氏はフェイスブックのCEOであると同時に、取締役会の会長でもある。ザッカーバーグ氏の役職が議題に上がったかどうか聞かれると、「知る限りないよ!」と答えた。

同氏のリーダーシップに疑問符がつくなど、その可能性でさえ、ほんの1カ月前までほとんどあり得なかった展開だ。

しかし、第三者企業による不適切なデータ収集、そしてフェイクニュース、プロパガンダをめぐる最近の報道を受けて、フェイスブックはザッカーバーグ氏の手に負えないほど大きくなってしまったのではないか、ザッカーバーグ氏にはもうその会社を率いることはできないのではないかと、今では一部で取りざたされている。

「組織設計上、彼は解任され得ない――辞任できるだけだ」

米ニューヨーク市の年金基金を監督するスコット・ストリンガー会計監査官は今週、ザッカーバーグ氏は退任すべきだと発言した。ニューヨーク市年金基金はフェイスブック株を約10億ドル分保有している。

「フェイスブックのユーザーは20億人だ。フェイスブックは未知の領域に足を踏み入れている。利用者を満足させるような振る舞いを、フェイスブック関係者はとっていない。自分たちのデータが安全だと、利用者を安心させられていない」とストリンガー氏は米CNBCに語った。

ジャーナリストのフィーリックス・サーモン氏も、米テクノロジー専門誌ワイアードへの寄稿記事でザッカーバーグ氏の辞任を要求した。フェイスブックに「評判を高める第2章」を始めさせるためだ。

記事でサーモン氏は、「ザッカーバーグ氏はただ、地球上のほぼ全ての人に関わる組織を率いているだけではない」と書いた。

「彼はまた、金融工学のおかげで、株主議決権の過半数を持ち、取締役会を統制している。だから、誰に釈明する義務も持たない」

「組織設計上、彼は解任されない――辞任できるだけだ。それがまさしくいま、すべきことなのだが」

共感力に欠けるしばしば批判される」

ザッカーバーグ氏の電話会見は、本人にとって好都合に進んだ。予想していた最善の形だっただろう。

その証拠に、もっと質問に答えたいからもっと時間をとろうと、本人から提案するほどだった。

一連の疑惑による悪評と、「deleteFacebook」運動(データ保護への不安を理由に、フェイスブックページやアカウントを消去しようという運動)による被害は本当のところどの程度あるのか、私たち取材陣は今までより知ることができた。その答えは今のところ、「あまり大きくない」だ。

「有意な影響は観測していない」と同氏は話したものの、すぐに付け加えた。「でもそりゃ、いいことじゃないけど!」。

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Image caption ザッカーバーグ氏は、「deleteFacebook」運動の影響はわずかだと話した

当たり前だが、同席していたスタッフが実はどれだけザッカーバーグ氏に受け答え方を密かに指示していたのか、それは私たちには分かりようもない。

しかし、共感力が欠けているとしばしば批判される男にしては、1時間近く続いた会見は、見事な対応だった。投資家は間違いなく、そう評価した。会見終了後に株価は3%上昇した。

ザッカーバーグ氏は来週、米議会で証言するためワシントンに向かう。その際、今度はテレビカメラの前で、より厳しい受け答えを迫られる可能性がある。

むしろ今回の報道陣とのやりとりは、理想的な予行演習だったのかもしれない。

ザッカーバーグ氏のリーダーシップをめぐる力学は、今後数カ月で劇的に変わる可能性がある。複数の調査が(特筆すべきは米連邦委員会(FTC)によるものだ)フェイスブックが公共のデータをどう扱っていたかをより徹底的に調べ始めるからだ。

もしフェイスブックが責任を十分に果たしていないと見なされ、場合によっては巨額の罰金を科された場合、同社に本格的な人事刷新を求める圧力が高まるかもしれない。

今のところ、自分の判断がまずかったと認め、謝罪はしているものの、ケンブリッジ・アナリティカ関係の失態をめぐり、誰も解雇していないと、ザッカーバーグ氏は報道陣に語った。

責任は僕が取る。ザッカーバーグ氏はこう言った。確かに、そうなるかもしれない。

(英語記事 Zuckerberg: I'm still the man to run Facebook

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