【ロイヤル・ウェディング】メガン妃のウェディングドレスを徹底解説

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何カ月にも渡る憶測を経て、ついにメガン妃のウェディングドレスがお披露目された。

純白のボートネックのドレスは、仏オートクチュールメゾン「ジバンシィ」のアーティスティック・ディレクターを務める英国人デザイナー、クレア・ワイト・ケラーさんによるもの。

祝福に集まった群衆は、新郎新婦が挙式を行った聖ジョージ礼拝堂から出てきて初めて、このトップシークレットとされてきたウェディングドレスを目にした。

デザイナー

クレア・ワイト・ケラーさんは2017年にジバンシィ初の女性アーティスティック・ディレクターに選ばれ、今年の春夏コレクションでデビューしたばかり。

これ以前にはプリングル・オブ・スコットランドやクロエでも、クリエイティブ・ディレクターを務めていた。

王室によると、メガン妃は今年に入ってからワイト・ケラーさんと会い、彼女の「時代を問わないエレガントな芸術性と、非の打ち所のない仕立て技術、そしてざっくばらんな性格」に引かれて、共にデザインすることを決めたという。

ファッション誌エル・マガジンのサラ・マクアルパイン・ファッション特集編集長によると、ジバンシィのデザイナーには過去にもジョン・ガリアーノさんやアレクサンダー・マクイーンさんなど、英国の才能あるデザイナーが名を連ねている。

一方、ブライダルクチュールの専門家エマ・ミークさんは、ジバンシィ初の女性アーティスティック・ディレクターを選んだのは、花嫁の「政治的表明」だったかもしれないと指摘した。

ドレス本体

ミニマルな純白のドレスはボートネックで、メガン妃の肩を縁取り、腰を強調するデザイン。袖は7分丈だった。

このオートクチュールのドレスは2枚重ねのシルクキャディで作られ、下には3枚重ねの絹のオーガンザのアンダースカートをはいているという。

2011年にウィリアム王子と結婚したキャサリン妃のウェディングドレスは、Vネックでレースに覆われていた。

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ベール

メガン妃の絹のベールは長さ5メートルで、縁には英連邦53カ国の花の刺繍(ししゅう)があしらわれている。メガン妃は、結婚後のハリー王子の公務が英連邦を中心とするものになることから、このデザインを提案した。

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デザイナーは各国の花を調べるのに長い時間を割き、それぞれの花が際立つよう細心の注意を払った。

メガン妃はさらに、お気に入りの花をデザインに含めている。一つはケンジントン・パレスに咲くウィンタースイート(ロウバイの一種)、もう一つは生まれ故郷カリフォルニアのポピーだ。

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メガン妃のベールは、キャサリン妃のものとデザインが似ている。キャサリン妃のベールは象牙色の柔らかな絹のチュールが重ねられたもので、縁に花があしらわれていた。

故ダイアナ元妃のウェディングドレスを手掛けたデイビッド・エマニュエルさんは、ベールに英連邦の花を入れるというアイデアは「とても賢い」と説明する。

このドレスについて、「ダイアナ元妃もきっと賛成したでしょう」と話した。

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ティアラ

メガン妃が着けたティアラは、エリザベス女王の祖母、メアリ王妃のダイアモンドのヘアバンド型ティアラ。1932年に英国で作られたもので、エリザベス女王から貸し出された。

ティアラの中央には、1983年までさかのぼるダイアモンド10個から成るブローチがはめ込まれている。ティアラ本体にもダイヤモンドとプラチナが使われている。

このティアラはブローチと合うように特別に作られ、メアリー王妃がジョージ5世と結婚した際に、贈り物として作られた。

メガン妃はこのほか、カルティエのイヤリングとブレスレットを身に着けた。

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キャサリン妃は、1936年製のカルティエの「ヘイロー」ティアラをエリザベス女王から借りた。キャサリン妃は髪を下ろしていたが、メガン妃はまとめ髪だった。

ブーケ

ブーケはフローリストのフィリッパ・クラドックさんによるデザインだが、ハリー王子は結婚式の前日に、ケンジントン宮殿の庭で自ら花を摘み、ブーケに加えたという。

ブーケには故ダイアナ元妃を記念して、お気に入りだったワスレナグサが入っている。

このほかスイートピー、スズラン、アスチルベ、ジャスミン、アストランティア、ギンバイカの小枝などが含まれ、生絹のリボンで束ねられている。

ロンドンで活動するクラドックさんは礼拝堂の飾りつけも手掛けた。白いバラ、シャクヤク、ジキタリス、ブナやカバ、シデの枝などが使われた。

クラドックさんはこれまでにビクトリア・アンド・アルバート美術館、ケンジントン宮殿、ハンプトン・コート・パレス、アレクサンダー・マクイーン、クリスチャン・ディオール、英国版ボーグなどでフラワーデザインを手掛けた。

メガン妃はかつて持っていたインスタグラムのアカウントで、シャクヤクの花は「いつまでも幸せな気持ち」にしてくれると話していた。ハリー王子との交際が始まった後には、ピンクと白のシャクヤクのブーケの写真を投稿したこともあった。

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メガン妃が履いた靴はジバンシィのデザインを元にし、ポインテッドトウに直されている。素材はダッチェスサテン。

人々の反応は?

エル・マガジンのサラ・マカルパイン氏は、このウェディングドレスは「完璧にメガン妃のスタイルと合っている」と説明する。

「彼女は常にシンプルで洗練された、抑えられたスタイルを持っています」

マカルパイン氏はさらに、ファッションショーで多様性の欠如を指摘されたことのあるジバンシィをメガン妃が選んだことは、「目覚しい変化」を表していると付け加えた。

人種について発言してきたメガン妃にとって、この「革新的な」ブランドを選んだことは考え抜いた上での選択だろうとマカルパイン氏は話した。

また、高級ブライダルブティック「ミス・ブッシュ」を経営するエマ・ミーク氏は、ジバンシィ初の女性ディレクターを選んだことは「政治的な声明」だと述べている。

ウェディングドレスのデザインは、クラシックで時代を感じさせない故オードリー・ヘップバーンさんのスタイルを作ったジバンシィの歴史を表しており、堂々としたものだと説明した。

「ごてごてしていない、洗練されたシンプルさを呼び戻しました。私はこれを『ファースト・レディーの衣服の決定版』と呼んでいます」

「同時にとてもスポーティーで学生的な、きわめて米国的な要素も入っています」

ブライダルファッション専門サイト「BRIDES」のジェイド・ビーア編集長は、「ジバンシィの2018年春コレクションを見た人なら、メガンのドレスのあらゆる特徴がそこにあったと気づくでしょう。ボートネックの襟のライン、流れるような形と、ソフトな仕立てです」と話した。

「これこそシックで控えめなウェディングドレスの決定版だと、女性は思うはずです」

(英語記事 Royal wedding: Meghan's dress in detail

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