7つの図表で知る、サッカー・ロシアW杯の基礎知識

ダニエル・ダンフォード / ナッソス・スティリアノウ BBCニュース

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ドイツはPK戦に強いというのは本当なのか? 開催国はどれぐらい有利なのか? ワールドカップ(W杯)本戦でクリスティアーノ・ロナウドと同数の得点を記録しているメキシコ代表のディフェンダーは?

ロシアW杯の熱狂がまもなくやってくる。上記の問いに対する答えと、観戦が楽しくなる基礎知識を教えよう。

1. W杯で優勝したことがある国は?

W杯優勝回数はブラジルが最も多く、5回優勝している。最後にトーナメントを制したのは2002年の日韓共催大会だ。2014年にはW杯の開催国となったが、準決勝でドイツに7-1と屈辱の大敗を喫した。

欧州と南米以外の国がW杯に優勝したことはない。直近3回の勝者はドイツ、スペイン、イタリアで、欧州の国が11勝、南米の国が9勝を挙げている。

3. W杯史上最も多く得点した選手は?

ドイツのゴールマシン、ミロスラフ・クローゼが16得点でW杯最多得点者だ。クローゼは2016年に引退したが、ロシアW杯にスタッフとして帯同する。

ブラジルのフォワード、ロナウドが15得点で続く。ロナウドは2002年日韓W杯で8得点を挙げ、チームの優勝に貢献した。

フランスのジュスト・フォンテーヌは、1大会あたり最多得点者の記録を持っている。フォンテーヌは1958年W杯で6試合に出場し、13得点を挙げた。

3. では、ロシアW杯出場選手では?

W杯で10得点以上を記録している選手のうち、ドイツのトーマス・ミュラーだけが選手としてロシアW杯に参加する。

同国人のクローゼと最多得点者の座を争うには、ミュラーは自身が持つ1大会最大5得点という過去の記録を破り、6得点以上を挙げなければならない。

コロンビア代表フォワードのハメス・ロドリゲスは前回大会で得点王となった。同じ成績を今大会も繰り返せば、歴代の得点数ランキングでも上位に上がってくる。

ディフェンダーからはラファエル・マルケスが唯一リスト入りした。メキシコ代表として5度目のW杯出場となるマルケスのこれまでの得点数は、クリスティアーノ・ロナウドと同じ3点だ。

5. シュート数は昔より少なくなっている

前回の2014年W杯は、1試合あたりのシュート数が1966年以降で最も低い大会だった。1966年大会は、スポーツに関する各種統計を提供するOPTA社がデータを所有する最も古いW杯だ。

にも関わらず、1試合あたり平均2.7ゴールという2014年大会の記録は、1982年スペインW杯以来最高の数字だ。

ゴールから遠い距離からのシュートが減っているようだ。OPTAがデータを保有している最初のW杯である1966年大会と、前回2014年大会を比べるとはっきりと分かる。ちなみに1966年大会では、イングランドが優勝した。

1966年大会の決勝では、ペナルティエリア外からのシュートが、エリア内からの2倍あった。これに対して2014年大会の決勝では、放たれたシュート20本のうちエリア内のものがエリア外からのシュート数を上回った。

5. イングランドは苦戦の可能性も、英プレミアリーグはW杯でも支配的勢力

優勝した1966年大会以降、イングランドのW杯成績は、準決勝進出が一度あるだけだ。しかしそれでも、他国のW杯出場選手一覧を英国のリーグ所属が占める勢いは止まらない。

マルコス・アロンソやダビド・ルイスといった有力選手も母国を離れ英国でプレーするなど、英プレミアリーグは他国リーグよりも多くの選手をW杯に輩出している。

発表されたW杯出場選手リストによると、英国の上位3リーグから130人がW杯代表に選出されている。スペインのリーガ・エスパニョーラからは81人、ドイツのブンデスリーガからは67人の選手が出場する。ロシアW杯出場国のうち英国でプレーする選手がいないのは、全32カ国中ウルグアイ、パナマ、サウジアラビア、そしてロシアの4カ国だけだ。

イングランドは出場32カ国中唯一、登録された代表選手23人が同一リーグに所属するチームでもある。スウェーデンとセネガルの2カ国はその逆で、代表選手の中に母国リーグ所属が1人もいない。

6. 開催国の成績は?

自国がW杯を2度開催したことを思い出せないブラジル人はいない。決勝でウルグアイに敗れ準優勝に終わった1950年大会、準決勝でドイツに7-1の大敗を喫した2014年大会は共に、国家的な恥となった。

しかし、他のほとんどの開催国は、自国の応援に後押しされより良い成績を残している。ロシアもこの傾向を追いかけ、ウルグアイ、エジプト、サウジアラビアと争うグループリーグの突破を期待するだろう。

ロシアがグループステージを突破できれば、2010年大会の南アフリカが、第1ラウンドで敗退した唯一の開催国であり続けることになる。

7. PK戦に強い国は?

PK戦での決着を記さなくては、W杯の報道は完全なものにならない。

W杯でのPK戦でゴールを外したドイツの選手は1人だけで、ドイツは争った4度のPK戦で全て勝利した。記録では1982年以来、15回連続でPKに成功している。

驚く人はいないだろうが、W杯におけるPK戦の歴史で最も弱いチームは、イングランドだ。これまでに3度負け、勝ったことは1度もない……今のところは。

イタリアもW杯でのPK戦で3度敗れている。その中には、1994年アメリカW杯決勝でスター選手ロベルト・バッジョの蹴ったボールがゴールバーの上を越えていった、あの有名な敗戦も含まれる。しかし、2006年ドイツW杯の決勝で同じくPK戦となり、フランスに勝って手にした優勝が、イタリア人の心をいくらか癒やしているだろう。

グラフィックデザイン:ジョイ・ロクサス、サンドラ・ロドリゲス・チリダ

分析手法

「W杯開催国は1試合あたりの得点が多くなる傾向」の図表では、国際サッカー連盟(FIFA)が発表しているデータを用いた。このデータでは、PK戦での決着は引き分け、延長戦での結果はそのまま勝利/敗北と記録されている。そのため、勝利の場合は勝ち点3、引き分け(グループステージと、決勝トーナメントでのPK決着)は勝ち点1として計算した。

「平均」は、W杯を開催したことがある国についてだけを計算しており、他の歴代W杯出場国は含んでいない。

「自国リーグ所属選手」の図表では、代表選手に自国リーグ所属の選手が多い上位11カ国を取り上げている。選手が所属するクラブについての情報は、6月4日にFIFAが公表した公式選手リストから引用した。

(英語記事 World Cup 2018: Everything you need to know in seven charts

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