【サッカーW杯】長友のプロポーズ場所は? アジア選手5人の知られざる横顔

イタリア・ミラノにあるサン・シーロ・スタジアム。日本代表の長友佑都は、ここで当時付き合っていた恋人にプロポーズした Image copyright Getty Images
Image caption イタリア・ミラノにあるサン・シーロ・スタジアム。日本代表の長友佑都は、ここで当時付き合っていた恋人にプロポーズした

サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会で活躍が予想されるスーパースターについては、既に知っているだろう。しかし、あまり有名でない選手や、その経歴についてはどうだろう?

その身長を生かして四輪駆動車を専門にする自動車洗浄の仕事をしながら野宿を重ねつつ、サッカーでキャリアを築くことに挑戦していたゴールキーパーを知っているだろうか?

あるいは兵役についているため、国家の演奏中には敬礼しなければならない3選手を抱えるチームのことは?

BBCスポーツは、あまり知られていないであろうW杯出場選手の何人かにスポットライトを当てる。アジアサッカー連盟が主催する予選を勝ち上がってきた5チームの選手たちから始めよう。

アリレザ・ベイランバンド(イラン)

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Image caption アリレザ・ベイランバンドは2017年、FIFAがその年に活躍した選手を表彰する「ザ・ベスト・FIFA・フットボール・アウォーズ」の個人部門にノミネートされた初めてのイラン人選手となった

アリレザ・ベイランバンドは、ロシアW杯のイラン代表に選ばれたゴールキーパー3人の中では最も経験ある選手だ。しかし、25歳のベイランバンドがここまで上りつめるのは、簡単な道のりではなかった。

ベイランバンドはまだ自身の評価を高めようと挑んでいたキャリア初期、野宿をしていた。

身長1メートル95センチを誇るこのキーパーは、収入を得るためいくつもの職を経験した。その身長を生かして、四輪駆動車を専門にする自動車洗浄の仕事をしていたこともある。

羊飼いの遊牧民の家族に生まれたベイランバンドは、サッカーで躍進する前には服飾工場やピザ屋でも働いていた。現在はイランの首都テヘランに本拠を置くサッカークラブ、ペルセポリスに所属している。

予選では出場した12試合のうち11試合を無失点に抑え、2大会連続となるチームのW杯出場に貢献した。本大会ではグループBでスペイン、ポルトガル、モロッコと決勝トーナメント進出を争う。

長友佑都(日本)

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Image caption 長友佑都は、2011年アジアカップでの日本代表の優勝に貢献した

日本代表ディフェンダーの長友佑都は、国際サッカーでは良く知られた存在で、ロシアW杯の日本代表で100試合以上の代表経験を持つ3選手の1人だ。

あまり知られていないのは、この左サイドバックが日本の女優、平愛梨と結婚しており、そのプロポーズは2016年、サン・シーロ競技場を試合のない日に案内している最中だったという事実だろう。

現在31歳の長友は当時、イタリア・セリエAのインテル・ミラノに所属していたが、今シーズンはローン移籍したトルコリーグのガラタサライで戦っている。

長友は今大会で、グループステージで敗退した2014年ブラジルW杯を上回る成績を目指している。

日本はポーランド、セネガル、コロンビアと同組のグループHに入った。

ホン・チョル、キム・ミヌ、チュ・セジョン(韓国)

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Image caption ホン・チョルは主に左サイドバックとしてプレイするが、左ウィングを務めることもある

ロシア大会のグループFで試合前に韓国国歌が流れると、少し興味深い光景が見られるだろう。

選手のうち3人、ディフェンダーのホン・チョルとキム・ミヌ、ミッドフィールダーのチュ・セジョンは全員、兵役中だ。そのためこの3人は国歌演奏中、敬礼をしなければならない。

韓国選手は、代表で大きな成功を収めない限り、28歳までに義務付けられた兵役に就かなければならない。

27歳のチュは義務となっている兵役に就いている2018-19シーズン、FCソウルからローン移籍し、韓国リーグ2部の国家警察チーム、牙山ムグンファに所属している。

28歳のキムと27歳のホンは共に、水原ブルーウィングスから陸軍に関係する尚州尚武にローン移籍中だ。

韓国はグループFに入り、世界王者ドイツやメキシコ、スウェーデンと同組になった。

アブドゥラー・アル・ハイバリ(サウジアラビア)

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Image caption アブドゥラー・アル・ハイバリはプロとしてデビューしてから16カ月でW杯に出場する

ミッドフィールダー、アブドゥラー・アル・ハイバリにとってここ数カ月は、嵐のような日々だった。アル・ハイバリがプロになったのはわずか1年と少し前の2017年2月だ。

アル・ハイバリはサウジアラビアの首都リヤドを本拠地とするサウジ・プロ・リーグのサッカークラブ、アル・シャバブに所属。同チームには共に英プレミアリーグ・エバートンでのプレイ経験を持つケビン・シーディとマイク・ニューウェルがスタッフとして所属している。

1990年イタリアW杯、アイルランド代表としてイングランドとの試合でゴールを決めたことで有名なシーディは、ユースチームのコーチ。ニューウェルはフットボール・ディレクターを務める。

サウジアラビアは今大会の開幕戦で開催国のロシアと対戦した。グループAにはエジプトとウルグアイも入っている。

ミロシュ・デゲネク(オーストラリア)

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Image caption ミロシュ・デゲネク(写真左から2番目、背番号2)はユース年代ではオーストラリアとセルビアの両国で代表を経験したが、A代表はオーストラリアを選択した

クロアチアに住んでいたセルビア人だったため、ミロシュ・デゲネクの家族はコソボ戦争の最中、セルビアのベオグラードに逃れ、難民として生活することを強いられた。

「若かったが、人が見るようなものじゃない光景を見た」とオーストラリア代表ディフェンダーのデゲネクは語った。「服を入れた2つのかばん、靴、そして400ドル」と共にデゲネクがシドニーへとたどり着いたのは、2000年のことだった。

現在24歳のデゲネクはその後、オーストラリアのアンダー17歳代表、セルビアのアンダー19歳代表でプレイしたあと、帰化したオーストラリアに忠誠を誓い、同国代表となった。

「私は自分の心に従って、サッカルーズ(オーストラリア代表の愛称)を選んだ」とデゲネクは付け加えた。「私に全てを与えてくれた国に、恩返しがしたい」。

デゲネクは日本の横浜Fマリノスに所属し、ロシアW杯アジア予選ではオーストラリア代表として9試合に出場した。

オーストラリア代表は、フランス、ペルー、デンマークと同組のグループCで戦う。

(英語記事 World Cup 2018: Five things you did not know about Asian players in Russia

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