新型コロナウイルスとは? 症状は? 自分を守るには? 知っておくべき6項目

ジェイムズ・ギャラガー健康・科学担当編集委員

A person in a decorative mask and a face mask at the Venice Carnaval Image copyright Getty Images
Image caption イタリア・ヴェネチアでのカーニバル参加者もマスクを着用していた

中国で発生した、重度の肺疾患を引き起こすウイルスは、イギリスを含む27の国々へと拡大している。

中国国内での新型コロナウイルスによる感染者は、24日の時点で7万7000人以上に上り、2600人以上が死亡した。

どんな症状?

新型ウイルスに感染すると、発熱から始まり、その後は空ぜきの症状が現われるとみられる。

1週間後には、息切れの症状が現われ、中には病院での治療が必要な人も出てくる。一方で、感染しても鼻水やくしゃみが出ることはめったにないと言うのが、特徴的だ。

Image caption 新型コロナウイルスの症状。頭痛、せき、息切れあるいは呼吸困難、筋肉痛、発熱や倦怠感など 出典:世界保健機関(WHO)

世界保健機関(WHO)によると、感染から症状が現われるまでの潜伏期間は、最長14日間。しかし、一部の研究者は長くて24日間続く可能性があるとしている。

中国の科学者は、感染者の中には、症状が現われる前から感染力を持つ人がいる可能性があるとしている。

新型ウイルスはどれくらい致命的なのか

WHOは、新型ウイルスに感染した4万4000人からのデータを基に、感染者の症状について次のように推計している。

  • 感染者の81%に軽度の症状が現われる
  • 感染者の14%に重度の症状が現われる
  • 感染者の5%が重症になる

新型コロナウイルスに感染すると発症する「COVID-19」による死亡率は低い(1%から2%の間)とみられる。しかし、この数字はあまり信用できない。

数千人が依然として治療を受けている状態で、今後死亡する可能性がある。そうなれば、死亡率が高くなる。一方で、報告されていない軽度の感染者がどれくらいいるのかも不明だ。この場合、死亡率は低くなるかもしれない。

たとえば毎年、約10億人がインフルエンザにかかり、29万人から65万人が死亡する。インフルエンザの重症度は毎年変わるというわけだ。

新型ウイルスの治療や完治は可能なのか

現時点では、治療は基本的なものに頼っている。患者の免疫システムがウイルスを撃退できるまで、呼吸補助などで患者の肉体を維持するというものだ。

一方で、ワクチン開発の作業は進められており、年末までに臨床試験が行われることが期待されている。

病院側もまた、新型ウイルスに効果がないか、複数の抗ウイルス薬を試している。

Image caption 中国国内での新型ウイルス感染の広まり方。 上段から1月20日(武漢市のある湖北省内のみ、症例291件)、1月27日(周辺地域に拡大、症例2745件)、2月4日(症例2万425件)、2月13日(症例5万9864件)、2月19日(症例7万4257件)、2月24日(症例7万7234件、湖北省内で6万4000件)。灰色は症例数0、色が薄い順に1~100件、101~500件、501~1000件、100件以上と増える。  出典:中国国家衛生健康委員会(NHC)、BBCリサーチ(2月24日時点)

自分自身を守るには

WHOのガイドラインは次の通り。

  • 石鹸(せっけん)で手洗い、もしくは殺菌効果のあるハンドジェルを使う
  • せきやくしゃみをする際には口と鼻を覆う。ティッシュの使用が理想的。その後は、ウイルスを広めないよう手を洗う
  • ウイルスで汚染された物の表面を触った手で、目や鼻、口を触らない
  • せきやくしゃみ、発熱している人に接近しすぎない。ウイルスを含む飛まつが飛んでくる可能性がある。1メートルの距離を保つのが理想的

感染拡大の速さは

数千人の新たな感染が日々、報告されている。しかしアナリストは、実際の規模は、当局の数値の10倍も大きい可能性があると考えている。

現在、韓国、イタリア、イラン、それぞれでアウトブレイク(大流行)が起きている。パンデミック(世界的流行)に発展するのではないかとの不安が高まっている。パンデミックは、伝染病が世界の異なる地域を同時に脅かす状態の時に宣言される。

Image caption 中国国外での新型ウイルスの症例数。薄い赤色が0~99件、濃い赤色が100件以上 出典:世界保健機関(WHO)、各国の保健当局(2月24日時点)

WHOは、中国や、他の感染者との接点が不明な症例数について懸念しているとしている。WHOは21日、新型ウイルスの感染を封じ込める機会は「狭まっている」と述べた。

風邪やインフルンザは冬に最も早く感染が広まるため、季節の変わり目が、新型ウイルスのアウトブレイクを食い止めるのに役立つかもしれないという期待感がある。

一方で、異なる特徴を持つコロナウイルスが病原体の中東呼吸器症候群(MERS)は、夏にサウジアラビアで出現したため、暖かい気候がアウトブレイクを止めてくれるという保証はない。

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どうやって始まったのか

新型ウイルスは、実際には「新しい」ものではない。種の壁をまたいで異種感染したから、人間にとっては新しいというだけだ。

初期段階の症例の多くは、中国・湖北省武漢市の魚市場「華南海鮮卸売市場」との接点があった。

中国では、多くの人がなんらかのウイルスを持った動物と間近で接する。加えて、中国では都市部の人口密度が高い。つまり、この病気が広がりやすい条件が揃っていたというわけだ。

重症急性呼吸器症候群(SARS)もまた、コロナウイルスの1種による。コウモリが発生源で、ジャコウネコに感染し、それが人間に感染した。

2002年に中国で始まったSARSでは、774人が死亡し、8098人が感染した。

7種のコロナウイルスのうちの1つの新型コロナウイルスは、これまでのところ変異はしていないようだ。しかし一部科学者は、安定しているように見えるこのウイルスを、綿密に観察することになるだろう。

(英語記事 Coronavirus: What you need to know

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