「死者50万人」とは……その規模を図で

Pillars of light illuminate the sky behind the United States Marine Corps War Memorial, on the eve of the Inauguration of President-elect Joe Biden, the United States 46th president, on Tuesday, January 19, 2021, in Arlington, VA

アメリカで22日、新型コロナウイルスによる死者数が計50万人を超えた。

新型ウイルスによる感染症COVID-19で亡くなった人数はアメリカが世界最多。死者数で見ると、2番目のブラジルの倍以上だ。

ただし、アメリカは人口の規模も3億3000万人近くで、中国とインドに次ぐ世界3位だ。このため、人口10万人あたりで比較すると、イギリス、チェコ、イタリア、ポルトガルなどに続いて世界9位だという(米ジョンズ・ホプキンス大学調べ)。

アメリカで最初に確認された新型ウイルスによる死者は、昨年2月6日に亡くなった。

つまり、ひとつの国で計50万人が1年と少しで亡くなったことになる。これは、第1次世界大戦と第2次世界大戦とヴェトナム戦争で亡くなったアメリカの戦死者の総数を超える。

「50万人」がどういう規模の人数かと言うと、ジョージア州アトランタの人口が約49万人だ。

COVID-19によるアメリカの死者1人のため1分ずつ黙祷(もくとう)した場合、50万人全員をそうして追悼するのに347日間かかる。

他の死因と比べると

COVID-19は今ではアメリカの死因トップだ。昨年は、心臓疾患とがんに続く3位だったが、昨年末に感染者と死者が他の死因をはるかに超えて急増した。

インフルエンザや肺炎と比べた場合、パンデミックの前年にそのどちらかで死亡したアメリカ人の10倍以上が、COVID-19で亡くなっている。

米疾病対策センター(CDC)によると、アメリカ人の平均寿命は2020年前半に丸1年、短縮され、77.8歳になった。これはパンデミックによるものだと多くの専門家は言う。

昨年1月にアメリカで初の感染が確認されてからしばらくは、ニューヨークやデトロイトなど多様な人口構成の都市部に感染が集中していたが、昨年末の時点ではノースダコタやサウスダコタなど人口密度が最も低い州でも感染規模が悪化していた。これはアメリカだけでなく、世界各地で同じような傾向をたどった。

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人種的には、アジア系を除くマイノリティー人種の死亡率は白人アメリカ人よりも高い。特にアフリカ系アメリカ人の死亡率は白人の1.4倍に達している。

また人口比の死亡率では、アメリカ先住民が特に打撃を受けた。

人種によってこうした違いが出ている理由は、そのコミュニティーが置かれている社会的要因が関係するとデータが示している。たとえば、有色人種は社会機能の維持に不可欠な職種に就いていることが多く、移動手段として公共交通機関を使い、多人数で狭い住宅に住んでいることが多いなどといった要因が、感染や重症化につながっているとされている。