【東京五輪】 日本選手の金メダル、期待がかかるのは

開会式を控えた国立競技場

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開会式を控えた国立競技場

日本オリンピック委員会(JOC)は、東京オリンピックにおける日本の金メダル獲得目標を「30個」としている。これまでの1大会での最高は16個(1964年と2004年)なので、一気に2倍近く増やした。

日本選手で金メダルが有力視されているのは、どんな人たちだろうか。

桃田賢斗(バドミントン男子)

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桃田賢斗

世界選手権で2回優勝し、世界ランキング1位の桃田賢斗(26)は、2016年リオ五輪でも金メダルの有力候補だった。

だが開幕のわずか数カ月前に、日本バドミントン協会から出場禁止処分を言い渡されてしまう。日本ではギャンブルは一部を除いて違法だが、桃田はその違法行為をしたと認めたのだった。

昨年1月には、乗っていた自動車の死亡事故で重傷を負った。右眼窩底(がんかてい)を骨折し、競技に復帰できないのではないかと危ぶまれた。

その2カ月後、新型コロナウイルスの影響で、東京五輪の延期が決まった。桃田は今回、その延期された五輪に出場を果たす。「バドミントンの楽しさを再発見した」と彼は言う。

金メダルを取って、2016年に人々を失望させたことを埋め合わせたいというのが桃田の思いだ。

中学・高校時代を福島で過ごした彼は、東京五輪が東日本大震災の10年後と、自らの調子がとてもよい時期に重なったのは運命だと述べている。

バレーボール女子

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バレーボール女子チームは2019年アジア選手権で優勝。今年のネーションズリーグでは15試合して12勝している

世界ランキング4位のバレーボール女子チームへの期待は膨らんでいる。ただ、1964年東京五輪で金メダルを獲得した時よりは、プレッシャーは小さいかもしれない。

当時のチームは、オリンピック出場に強い思いをもっていなかった。大会2年前の世界選手権でソビエト連邦(当時)を破って初優勝するなど実力は高かったが、選手たちが「結婚適齢期」にかかっていたためだった。

しかし、ファンたちから懇願の手紙が5000通以上寄せられ、チームは出場を決心。元陸軍中隊指揮官の大松博文監督が率いた「東洋の魔女」は、金メダルを勝ち取った。

このとき、国民の80%近くがテレビで観戦したとされ、日本のテレビ史上、最も視聴率が高いスポーツ大会となっている。

日本のバレーボール女子の五輪メダル獲得は、2012年ロンドン大会の銅が最後だ。

川井姉妹(レスリング女子フリースタイル)

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川井梨紗子(左)と川井友香子は姉妹でメダル獲得を狙う

川井梨紗子(26)と川井友香子(23)が、五輪レスリング初の、姉妹でのメダル獲得を目指す。

梨紗子はリオ五輪女子63キロ級で金メダルを勝ち取り、コーチを肩に乗せて喜びを表した。今回、63キロ級を妹に譲り、自らは57キロ級で出場権を得た。

世界選手権では2017年以降、3連覇している。

一方の友香子は、2019年世界選手権で銅メダルを獲得。2020年アジア選手権では、2019年世界選手権王者のアイスルー・ティニベコワ(キルギス)を破って勝ち上がり優勝した。

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スケートボード

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今大会から新たに競技に採用されたスケートボードで、日本は多くの有力選手を擁する。左から時計回りに、西矢椛、岡本碧優、開心那、平野歩夢

ストリート

女子の西矢椛は13歳ながら世界ランキング5位。6月の世界選手権では準優勝した。11歳のときには米ミネアポリスで開かれたXゲームズで銀メダルを獲得。2020年のアジア新人賞に選ばれた。

男子の平野歩夢(22)は過去2回の冬季オリンピックのスノーボードの銀メダリスト。ちなみに、金のショーン・ホワイト(アメリカ)もスケートボードへの出場を探ったが、4回目の冬季五輪となる2022年大会に集中することにした。

夏冬両方のオリンピックに出場した選手は100人を超えるが、両方でメダルを勝ち取ったのは5人しかいない。直近はアメリカのローリン・ウィリアムズ(陸上の女子4×100メートルリレーで金、ボブスレーの女子2人乗りで銀)。

パーク

2019年6月に米カリフォルニア州ロングビーチでオリンピック予選の大会が始まったとき、岡本碧優(15)を知っていた人はわずかだった。

だが前代未聞の15ポイント差で優勝。2年後の東京五輪では優勝候補と目されるまでになっている。

2019年以降に出場した国際大会はすべて優勝。今年5月に米デモインで開かれたデュー・ツアーでも3位ながら表彰台に上った。

開心那(12)は、日本の夏季オリンピック出場選手の最年少となる。これまでは、1968年メキシコ五輪に競泳女子で出場した、竹本ゆかりの13歳174日が最年少記録だった。

開は以前からさまざまな記録を塗り替えている。2019年のXゲームズには10歳で出場し、女子選手の最年少記録を更新。同年、日本選手権で優勝を果たした。世界ランキングは6位。同ランキングでは、上位7人のうち4人を日本人が占めている。

五十嵐カノア(サーフィン男子)

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五十嵐カノア

五十嵐カノア(23)は、アメリカで日本人の両親の間に生まれた。

サーフィン好きの父勉さんと母美佐子さんは、子どもが誕生予定だとわかると、「サーフシティー」として知られる米カリフォルニア州ハンティントンビーチに転居。わが子をサーフィン界のスーパースターに育てると決意した。

五十嵐はアメリカで暮らすが、11歳の頃からサーファーとしてテレビのリアリティー番組に出演したことから、日本での知名度は高い。

最初にプロとしてのタイトルを取ったのは15歳のとき。2019年にバリで開かれたワールド・サーフ・リーグの大会だった。

五十嵐は東京五輪で「秘密兵器」を保有している。会場の釣ヶ崎海岸サーフィンビーチでサーフィンをして育った勉さんだ。

「父とその友人たちが、あそこの波を見つけた」と五十嵐は言う。「父たちはフェンスをよじ登り、草むらを歩いて抜け、波を見つけた。みんなで『道場』と呼び、ひそかなサーフィンスポットになった」。

「父は間違いなく大きな感慨と、特別な関係を感じるだろう。自分が見つけた波で、息子が初出場のオリンピックを競う。こんな原点回帰はちょっとない」

喜友名諒(空手男子形)

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喜友名諒

喜友名諒(31)は日本選手団の中で、金メダルに最も近い存在ともいわれる。

過去3回の世界選手権の男子形で優勝。2019年シーズンは、プレミアリーグ5大会と、アジアの3タイトル、国内8タイトルがかかった試合を無敗で通した(2020年以降は一部の大会が開かれていない)。

中学時代から同じ師匠のもと、練習を休まず続けている。練習では技術面に5~6時間かけ、さらにフィジカル面に1~2時間を費やす。週4日は指導者も務めている。

空手が生まれた沖縄の出身。演武には沖縄の伝統的な踊りを取り入れている。また、ライオンやトラの目の動きを研究し、生かしている。

柔道・混合団体

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混合団体は柔道の最終日に開かれる。写真は2019年世界選手権

山下泰裕JOC会長が「何としても優勝したい」と強調する種目。

世界選手権では、2019年に東京で3連覇を達成。今年6月にはハンガリーで、4連覇に記録を伸ばした。

ハンガリーの世界選手権には、五輪代表選手を派遣しなかった。それでも8試合すべて勝利。決勝ではライバルのフランスを破った。

日本は同選手権で、金6個、銀4個、銅2個のメダルを獲得。金を2個以上獲得した国は他になかった。日本が勝ち取ったメダル計12個は最多で、2位は計4個だった。

大坂なおみ(テニス女子)

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大坂なおみ

東京オリンピックの「顔」の1人で、テニス女子に出場する大坂なおみも、有力な金メダル候補だ。

これまで、グランドスラム(4大大会)で4度優勝。ただ、今年6月の全仏オープンを途中棄権してからは試合に出ていない。期待に応えられるか、注目される。

昨年の全米オープンと今年の全豪オープンを続けて優勝(ともにハードコート)。現在の世界ランキングは2位だ。

ただ、試合は無観客で開催される。果たして「ホームアドバンテージ」はあるだろうか。