FIFA汚職疑惑 バルケ事務局長も停職処分

バルケ事務局長は2007年の就任以来、ブラッター会長の右腕となっていた Image copyright AP
Image caption バルケ事務局長は2007年の就任以来、ブラッター会長の右腕となっていた

国際サッカー連盟(FIFA)は17日、ジェローム・バルケ事務局長(54)を無期限の停職処分にしたことを明らかにした。

FIFAは発表文で「事務局長に関連した一連の疑惑について通知を受けた」と述べた。

新聞各紙は17日、バルケ事務局長がワールドカップの入場券を額面よりも高く売る行為に関与していたと報じた。フランス出身で、2007年から現在の職にある同氏は、疑惑について「作り話でばからしい」と一蹴している。

FIFAの汚職疑惑をめぐっては、今年5月にスイスの警察がチューリッヒのホテルでFIFA幹部7人を逮捕している。米当局も捜査に入っており、逮捕された7人とほか2人のFIFA幹部について、贈収賄やゆすりの容疑で起訴している。

FIFAのゼップ・ブラッター会長は6月に再選されたものの、その数日後に退任する意向を表明している。

バルケ事務局長はFIFA組織内のナンバー2で、先月までブラッター会長の後任を目指すことを検討していたが、同じ組織の倫理委員会による正式な調査を受けることになる。

17日の発表に先立ち、5月にスイス警察に逮捕されたエウヘニオ・フィゲレド氏の米国への身柄引き渡しが承認されている。

米国の捜査に加え、スイス当局も2018年、2022年のワールドカップ開催地選出をめぐる汚職の疑いで捜査を進めている。

一方、FIFAは不正防止に取り組むタスクフォース(特別チーム)を設置し「FIFAの品位と信頼を回復する」ことを目指す、としている。


<分析>リチャード・コンウェイ記者

バルケ氏は17日、2018年ワールドカップ開催地ロシアのプレゼンテーションを前に設定された会合に出席するため私用ジェット機でモスクワに向かったが、現地に姿を現さなかった。即時停職処分の決定を受けて、途上にあった飛行機はチューリッヒに戻ったと聞いている。ブラッター会長はミシェル・プラティニ氏を含む各地域の連盟トップらと協議した上でバルケ氏の処分を決めた。各連盟のトップはみなブラッター会長の決断を支持したもようだ


疑惑は以前から

バルケ氏はここ数カ月、南アフリカのワールドカップ開催決定をめぐって同国からFIFAのジャック・ワーナー元副会長に1000万ドル(約12億円)が支払われた疑惑への関与が取りざたされていた。本人は関与を否定している。

米当局は、1000万ドルが南アフリカのW杯招致委員会からFIFAの銀行口座にいったん送金された後、ワーナー氏に送られたとみている。ニューヨーク・タイムズを含む米メディアは、送金を承認した「FIFAの最高幹部」がバルケ氏であると米司法当局が見ていると報じている。

バルケ氏はどんな人物か

2007年からFIFAの事務局長でブラッター会長の右腕だった

1984年―「Canal+」でスポーツ担当の記者としてキャリアをスタートさせた。その後91年にディレクターに就任。

2003年―マーケティングとテレビのディレクターとしてFIFAに就職

2006年―マスターカードとビザのスポンサー契約をめぐる争いで、米ニューヨークの裁判所で虚偽の発言をしたとされ、FIFAの職を辞任

翌年ブラッター会長に事務局長として再びFIFAに招かれる。スイス人以外が事務局長に就任するのは初めて

2011年―ワーナー元副会長が、2022年のW杯カタール開催はモハメド・ビン・ハマム元FIFA理事が「買った」ためだと主張し、バルケ氏はそれを否定

今年6月には、南アフリカ大会開催をめぐる1000万ドル送金に関与したことを否定した

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