バーコウ下院議長、「お帰りなさい」 英議会が再開
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バーコウ下院議長、「お帰りなさい」 英議会が再開

英最高裁がボリス・ジョンソン首相の議会閉会を違法と判断したことを受け、英議会は25日午前、審議を再開した。

ジョン・バーコウ下院議長は開会に際し、「同僚の皆さん、お帰りなさい」とあいさつ。最高裁判決を受けて「議会は『閉会』したのではなく『休会』したのだと、議事録に記載する」と述べた。

ジョンソン首相は9月10日から5週間にわたり議会を閉会しようとしたが、反対派の議員や活動家が欧州連合(EU)離脱をめぐる審議を妨害するものだとして裁判所に提訴していた。

この日の審議ではまず「緊急質問」として、複数の議員が議会閉会について法的見解を政府に助言したジェフリー・コックス法務長官に、最高裁判決について意見を尋ねることから始まった。最初に質問したのは、政府による議会閉会についてスコットランドの法廷に判断を仰いだ野党・スコットランド国民党(SNP)のジョアナ・チェリー議員だった。

コックス法務長官は最高裁が政府の決定に違法判断を下したのは、政権内の一部で言われているとされる「憲政上のクーデター」などではなく、政府は最高裁の判断を尊重すると答弁した。また、「政府は誤った」と認めた。

法務長官はさらに、最高裁判断に抵触する形で政府が議会閉会を繰り返すことはないと言明した。

その上でコックス法務長官は、下院議員たちは内閣不信任案を提出して総選挙に臨むほどの勇気もない、それは多くの議員が欧州連合(EU)からの離脱を阻止しようとしているからだと述べ、「この議会は死に体の議会だ。この議会はみっともない」、「この議会はもはや集まるに値しない。この緑の議席に座る道義的権利がもうない」などと、強い口調で批判。解散総選挙の動議が近く提出されると発言した。

コックス長官による一連の議会攻撃には、野党からは「恥知らずめ! この政府と首相が道徳の話をするなど、あまりにみっともない」など、激しい反発の声が上がった。

ジョンソン首相は議会閉会前に2回にわたり解散・総選挙の動議を下院に提出した。しかし、EUとの合意のないまま10月31日の期限に離脱する可能性を確実に排除しない限り、解散には応じないという野党や与党造反議員の反対によって、2度とも否決された。イギリスでは2011年の議会任期固定法(FPA)により首相の議会解散権が制限されており、解散には内閣不信任案の可決、または下院議員の3分の2以上の同意が必要と定められている。