99歳の英退役大尉、自宅庭を100往復で医療支援に27億円以上集める

イギリスで新型コロナウイルス対策の最前線に立つ医療機関やスタッフを支援しようと、99歳の退役陸軍大尉が自宅の庭を100往復するからと寄付金を募り、16日朝に目標を達成した。当初は、4月30日の100歳の誕生日までにというのが、目標だった。

英東部ベッドフォードシャーに住むトム・ムーア退役大尉は、国民保健サービス(NHS)のため、自宅庭の幅25メートルの箇所を100往復することで、1000ポンドを集めようとした。

「キャプテン・トム」の愛称で親しまれるようになった大尉は、自分が腰骨の骨折やがんの治療で世話になった「素晴らしい」NHSに感謝したいからというのが、募金を始めた動機だったという。

歩行補助器を使いながら庭を往復するムーア氏が集めた募金は、当初予定の1000ポンドはおろか、15日朝に計500万ポンド(約6億7300万円)に達し、16日朝には1200万ポンド(約16億1500万円)に達した。

オンライン募金サイトJustGivingに集まった額は、17日に2000万ポンド(約27億円)に達した。寄付した人数は97万6000人以上。英王室のウイリアム王子とキャサリン妃も寄付したという。

ムーア大尉にナイト爵位を授けるよう政府に呼びかけるオンライン請願には、55万3000人以上が署名している。

寄付金を受け取るNHSチャリティーは、NHSスタッフの体調管理パッケージや休憩室、入院患者が家族と連絡を取り続けるための電子端末、退院後の地域ケアなどに使うという。

北部ウェストヨークシャー出身のムーア氏は、技師としての訓練を受けた後、第2次世界大戦で陸軍に志願。インドやビルマに派遣され、大尉まで昇進した。